2013年1月12日(土) 黒檜山(赤城山) 赤城広場バス停10:01→黒檜山登山口10:16→
黒檜山頂11:48→展望場所11:52(休憩)12:20→黒檜山登山口13:10→赤城広場バス停13:24 累積標高差+-490m 年末年始の連続出勤もようやく終わって初登りは どこに行こうかと思い巡らせていたが、直前まで決めかねていた。 理由は二つある。 一つは言わずと知れた車の足回りに起因する登山口までのアクセスである。 二つ目は膝痛&腰痛。連続出勤が続いた事も要因かも知れないが、 月曜日に急に腰痛が出てしまい、普通に歩くのも困難な位の痛みであり 土曜日の初登りは無理かなぁと諦めかけていた。 しかし木曜日くらいから何とか改善し軽めの山なら行けるかも?となった。 でもまだ一つ目のアクセスの問題がまだ残っている。 昨年の登り収めで行った電車での山行も面白かったので、 公共交通機関でアクセス出来る軽めの山を探してみる。 軽めとは言え冬山気分が味わえる所は無いかと欲は深い。 そんな都合の良い山は中々見つからないが、ピッタリの山が見つかった。 それは一度行った事のある赤城山である。 ここは登山口の標高が既に1300mあるので短時間で冬山気分が味わえるのだ。 しかし逆に登山口の標高が仇となりノーマルタイヤでは近づくことが出来ない。 赤城山は氷上のわかさぎ釣りも有名で前橋駅からバスが運行されている。 但し本数は少ないのでちょうどいい時間のバスに合わせる電車の時間を調べると 高崎までは上越新幹線に乗らないと間に合わない。 いくらなんでも新幹線を使っての山歩きは無いだろうと前橋市のHPから 赤城山への冬季バス運行の情報を見ていると、目から鱗の謳い文句が・・・。 冬の赤城山はワカサギ釣りやスケート・スキーと冬のレジャーを楽しむことが出来ます。 しかし冬道運転に自信のないあなたに。ふもとのにある富士見温泉に車を止めて路線バスで赤城山へ! これならチェーンなしで遊びに行けます。帰りは温泉につかり冷えた体もこれで復活! 皆様のご利用お待ち申し上げます。 速報!富士見温泉から乗車の場合お得な乗車券をご用意いたしました。 富士見温泉~赤城山ビジターセンター間専用往復乗車券 通常 大人往復 1,150円×2=2,300円 ⇒ 1,600円 にて販売致します。 これだ!パーク&ライドと言う手があったんだ。 パーク&ライドは元々都市部や観光地での交通渋滞の緩和や、環境保全の為に 行われている手法であるが、観光地で有名なのは上高地であろう。 30年以上前からGWや夏休みなどの観光シーズンの車乗り入れを規制して バスでの輸送を行っていた。その後全面乗り入れ禁止にもなっている。 その他尾瀬もシーズン中は乗り入れ禁止でバス・タクシーに限定している。 その他南アルプスなども同様の所があるのだが、今あげた場所は駐車場までも 冬タイヤ・チェーンが必要な所であり何れにせよハードルが高い。 しかし赤城山の麓にある富士見温泉であれば何の問題もない。 これは行くしかない!と言うことで早速バスの時間を調べて計画を立てる。 山歩きに使えそうな時間は富士見温泉発6:15(運行日注意)・8:10・9:10(土日のみ)の 3本のみ、6:15は早すぎるので8:10に乗ることにする。(9:10の次は11:10まで無い) ネットで調べると富士見温泉までは2時間半の道程なので5時に自宅を出発。 これで余裕があると思っていたのが大間違い。首都高・外環は順調だったが、 3連休の初日であり関越に入るとスキー場に向かう車が結構多い。 それでも普通に流れていたのだが、電光掲示板に事故渋滞の文字が出てあっと言う間に 渋滞に巻き込まれる。 事故渋滞なのでノロノロで中々進まず、渋滞の中で明るくなり夜が明けてきた。 ふと見上げた電光掲示板には絶望的な時間が表示されている。 前橋まで110分!?これでは8:10どころか9:10すら危ないではないか! 引き返す訳にも行かず失意のまま渋滞の中に身を任せる。 しかし車6台の絡む事故は素早く処理がされたようで予定より早く渋滞箇所を抜けて 前橋ICで高速を降りたのは8:30頃。何とか9:10には間に合いそうで少々焦りながら走って 富士見温泉の駐車場に9時前に到着。 登山靴に履き替えて準備を含めても充分間に合う時間だった。 程なくしてやってきた赤城山仕様のラッピングバスに乗り込んでAKG冬割パスを購入。 ここから赤城広場バス停まで20位のバス停があるのだが途中から乗降する方は居なかったので 全てパスして殆ど直行バス状態である。さて赤城山が見えてくるが、期待していた霧氷は全くなく 雪も少ない感じでちょっと残念。路肩には雪があるものの路面も途中まではドライ状態で 肩透かしを食らった思いである。 しかし標高を上げていくと日陰はアイスバーンになっていてノーマルタイヤではやはり無理である。 この凍結具合が嫌らしく、ドライ路面とアイスバーンがカーブの度に入れ替わる感じで 雪はないのでノーマルタイヤ+チェーンではとてもじゃないが走れたものではない。 やっぱりスタッドレスタイヤでなければこの時期の赤城山には近づけない様だ。 赤城広場バス停でバスを降りたのは9:52。ラッピングバスに別れを告げる。 駐車場で入念にストレッチをして、衣服調整など準備をし靴紐をキツク締めこんで 黒檜山登山口まで道路を歩いていく。黒檜山にも残念ながら霧氷は全く無いが天気は最高だ。 大沼は完全凍結でわかさぎ釣りのテントが見える。 今年もわかさぎのセシウム濃度が基準値を超えているので持ち帰りは禁止されていて、 帰りに全量回収されるそうで例年の5分の1程度の釣り客しか居ないそうだ。 10分ほどの道路歩きで黒檜山登山口に到着。ちょうどこの先から道路は冬季閉鎖中である。 ここが登山口。以前歩いた時は下山に使用したのでここへ降りてきたので登りは初めてである。 ここから山頂までの距離は1.1kmで標高差500m弱を一気に登る。 標準タイムは登り1時間半。1.1kmでこのタイムは急登を意味する。前回ここを下った時に急な下りは 膝に優しくないと記したが、その記憶があったので今日は登りで使用する事にしたのである。 本来の予定では前回の逆ルートで黒檜山から駒ケ岳へ周回するつもりだったが、渋滞のお陰で 1時間遅れのスタートとなったので帰りのバスを考えるとピストンになるかどうかはこの先の時間次第である。 まず登りに取り掛かるが、岩にクラストした雪が着いているので歩き難い。最初からアイゼンを装着すべきだった。 少し登って平らな場所でアイゼンを装着する。 今日は2年前に購入し一度も使っていない10本爪の軽アイゼンの初使用である。 10本爪軽アイゼンの使用感は?足裏全面に爪があるので急斜面でのグリップ力は格段に良く、 安心感があり非常に楽である。もっと早く使っておくべきだった! 15分ほどの登りで猫岩と言う場所に到着。 振り返ると全面凍結した大沼が見渡せる。 赤城山は霧氷が綺麗な事でも有名なので楽しみにして来たのだがあるのは枯れ枝だけ・・・ その理由は風が全くないからだろう。今日は風が全く無い上に、日差しが強いので寒さは感じず ウールのアンダーシャツにウール混ブレスサーモのチェックの山シャツだけで登っていても 逆に暑くて汗を掻く位である。 急登をこなして一旦稜線に出て息を整えながら歩く。 駒ケ岳への稜線を見上げる。時間的に歩けるかどうか?出来る事なら歩きたいと思う。 地蔵岳の方角を見て見ると秩父の山並みの向こう側に富士山が頭を出している。 天気が良いと見えるとは聞いていたが、こんなに大きく見えるとはちょっと吃驚である。 木々の間からは浅間山や谷川岳など真っ白な山々が覗いていたので山頂からの景色が楽しみである。 雪が深くなってきた急登をアイゼンを効かせながら一歩一歩登っていく。 稜線が見えてきた、もう少しである。 稜線に出て左に曲がると山頂はもうすぐである。 11:48黒檜山頂に到着。(と言ってもここは通過点) 山頂では写真一枚撮っただけですぐに先の大展望場所へ進む。雪が深い。 ここをラッセルした人は大変だったと思う。登山者との擦れ違いで横に避けると膝上まで壺足になった。 3分で大展望場所へ。山頂には2人しか居なかったが、やっぱり皆さんここに居られた様です。 左の浅間山から苗場山・谷川連峰・上州武尊山・至仏山・燧ケ岳・皇海山・日光白根・男体山など 180度見渡す限り真っ白に雪を抱いた峰々に大満足である。 まずは浅間山のアップ。 そして苗場山。 谷川岳主稜線。 上州武尊山と至仏山。 双耳峰が美しい燧ケ岳。 皇海山と日光白根山。 最後に男体山ファミリー。 ゆっくりする時間もないので写真撮影の合間にお握りを2個だけ食べただけ。 それでもどう考えても13:47のバスに間に合わせるには周回は無理っぽい。このバスを逃すと 15:17までバスはない。帰りの渋滞を考えるとこの選択肢はないのでピストンに切り替える。 と言うことでテルモスに淹れてきたチャイミルクティーを飲みながら贅沢な景色を堪能する。 30分弱の休憩で12:20に下山に掛かる。太平洋側を見て見ると肉眼では筑波山も見えていた。 稜線から下山に向かう。1時間で下らなければならないが、膝が不安である。 しかし10本爪のアイゼンは安心感があり、フラットフィッティングでガンガン下れる。 木々の間から覗いている真っ白な峰々を見納めて別れを告げる。 大沼に向かって転げるように下っていく。 富士山にもお別れである。 13:10登山口に到着。下山時間は急いだ事もあり50分で完了。あとは余裕の道路歩きである。 バス停に戻ってきて、ブラブラしながら時間をつぶし定刻通りやって来たバスに乗り込む。 バスに揺られてウトウトしながら富士見温泉に14時半頃に戻ってきた。 温泉は3時間まで500円だが、AKG冬割パスを見せると100円引きの400円! 前回来た時は震災後で露天風呂が使えなかったが、今日はとても気持ちよく使えた。 また今日は人も少なくのんびりゆったりと疲れを癒す事ができた。 帰りの高速であるが、ピストンに切り替えて早く戻ったのが正解で本当に初めて渋滞無しで 家に戻ることが出来た。 霧氷が無かったのは残念だったが、本当に今日は無風・晴天で春山の様な快適な山歩きが出来た。 今年は幸先よしである。
by hawks-oh-muku
| 2013-01-13 08:28
| 群馬の山
|
Comments(4)
Commented
by
段平
at 2013-01-13 15:53
x
hawksさんの登る山は全部、山頂からの展望が素晴らしいですね
目の保養になります、それも有名な山ばかり。 関西からは少し遠くて行けないのが残念ですが。 ワカサギ釣りの写真も珍しい(新聞で見ましたが、持ち帰りNGは辛いでしょうね)。
0
Commented
by
hawks-oh-muku at 2013-01-13 20:37
段平様こんばんは。
手軽に雪山気分が味わいたくて行ってきました。 この日は天気が良くて大展望が得られて感動しました。 最近は軽めの歩きで展望の良い山を探して行っている感じです。 氷上のワカサギ釣りは私も初めて見ました。 ファミリーで橇遊びをしながら釣っている光景は楽しそうでした。
Commented
by
前橋庶民
at 2013-01-18 18:42
x
こんばんは。
霧氷が見られなかったのは大変残念でしたが、天気は良かった様で何よりです。 行きの関越高速道が混んでしまったよですが、高速に乗る前でしたら東北道に回られて北関東道を通って伊勢崎インターで降りられて、隣の上武国道(国道17号線)を終点(最近開通しました)まで行かれると富士見温泉の少し下の県道4号線に出ます。 関越道の混雑が予想される時は、北関東道回りが早いかもしれません。
Commented
by
hawks-oh-muku at 2013-01-18 19:40
前橋庶民様こんばんは、コメント有難うございます。
これはまた目から鱗の地元の方ならではの抜け道情報有難うございます。 山歩きで関越を利用する事も多いのですが、毎回渋滞が悩みの種です。 次回行くときには事前に渋滞情報を確認してこの道を使ってみたいと思います。 富士見温泉~赤城山のAKG冬割パスは本当に助かりました。 冬道運転には全く自信がないのですが、そういう人は結構多いと思います。 もっと大々的に宣伝すれば利用者はもっと増えるかも?と思いました。 この度は貴重な情報有難うございました。
|
ファン申請 |
||