3/26(金)六甲山 阪神芦屋駅8:39~高座の滝9:18~地蔵の小滝9:27~第一堰堤9:29~第二堰堤9:33~荒地山砂防ダム9:38~2段堰堤(峰の池)9:40~Y字分岐9:51~奥高座の滝9:56~キャッスルウォール10:00~C-5地点10:10~黒岩10:26(小休憩)~プロペラ岩10:50~荒地山11:04~雨ヶ峠11:54(小休憩)~東お多福山12:22~土樋割峠12:31~蛇谷北山12:57~石宝殿13:12~一軒茶屋13:23~六甲最高峰13:33(昼食休憩)~魚屋道峠の茶屋跡14:37~炭屋道分岐14:41~有馬温泉稲荷神社分岐14:55~虫地獄15:10~銀の湯15:19
累計標高差+1150m-790m 今日は久し振りに六甲最高峰を経て有馬温泉へ行ってきた。単身先の住居が東灘区なので六甲山と言えば東六甲の各ルートが殆どであるが、今日は芦屋からのルートのうち未だ歩いた事のない高座谷を歩いてみた。芦屋からのルートは昨年、3/23ロックガーデン中央稜からと4/13に地獄谷から、そして5/15の城山(鷹尾山)経由荒地山からと(何れも最終地は有馬温泉)3回登っているが高座谷は未踏であった。地獄谷は有名なA懸・B懸があるせいか破線ながら地図などの記載もあるが、高座谷の記載はなく迷路のようで複雑であると聞く。ネットで検索し非常に判り易い概念図と記録があったのでこれと地形図を頼りに行く事にした。自宅近くの阪神青木駅に8時半に到着すると、すぐに電車が来たのでこれ幸いと乗り込んだ。 芦屋までは2駅ですぐに到着し8:39に最終目的地の有馬温泉に向けて出発した。 芦屋駅を出て芦屋川を渡る、高級住宅越しに第一目標の荒地山が見えている(写真中央) 国道2号線を渡ると業平さくら通りになり、芦屋川沿いに植えられた桜並木を歩く。桜は開花しているものの見頃はまだ1週間位先の様である。 鶯も開花状況を確かめるようにとまっていた。 JRを跨ぐ、JRは芦屋川の下を通っている。この川が氾濫したら大変な事である。 川べりでは小鷺が餌を物色中?だった。 阪急芦屋川駅に8:52到着。 阪神間の電車は山側から阪急・JR・阪神と3路線がほぼ並行して走っている。従って六甲山に一番便利なのが阪急電車で、この芦屋川駅には何組ものハイカー(六甲では登山者とは言わずにハイカーと呼ぶ事が多い)が待ち合わせで集まっていた。既に歩かれている方も多く、その間に紛れるように歩いていく。閑静な高級住宅街の中を通って行くが、案内板はちゃんと設置されている。間違って住宅街をうろうろされる方が迷惑なのだろう。 昨年同様に山の桜の木はもう満開である。 ロックガーデン入口には滝の茶屋がありトイレもここにある。 もう少し進んだ所が高座の滝で、滝の横に藤木九三氏のレリーフが設置されている。 滝の前を横切って進むと階段状の岩場で登りきるとミツバツツジが綺麗に咲いていた。 そのまま少し登って落石注意とイノシシ危険の看板のあるところから右に高座の滝上部の堰堤が見える、ここが高座谷の入口である。(案内は出ていない) 少しすすむと小滝が現れてお地蔵さんがある。 すぐに一つ目の堰堤が現れて左側を越える。堰堤の上は広場の様になっておりいつもイノシシがいる様だが今日はいなかった。代わりに桜の木が開花して出迎えてくれた。 ここから巨石が川を塞ぐようになっていて、進むと二つ目の堰堤が現れる。 この堰堤を越えた所で飛び石を渡って左岸を行く。(登りの場合向かって右が左岸) 渡らずに真っ直ぐ進むと三つ目の堰堤(荒地山砂防ダム)に行く手を阻まれて引き返す羽目になる。荒地山砂防ダムは越える事は出来ても高い為降りることが出来ないらしい。左岸道はこの砂防ダムを巻くように付けられており、砂防ダムの所で再び沢に下りてくる。 ここ辺りにもミツバツツジは咲いていた。 少し歩くと目の前に2段になった大きな堰堤が聳えるように現れる。 この2段構えの堰堤は左側から越えていく、通行止めのロープが貼ってある所の横から堰堤の上段と下段の間にある峰の池と呼ばれる所に錦鯉がいると聞いていたので覗いて見る。確かに大きな錦鯉が3匹悠然と泳いでいた。誰かがこんな場所まで運んで放流したのであろう。ここで少し雨が落ちてきたが殆ど気にならない程度である。 この大きな2段の堰堤を巻く道は結構急斜面になっている。 堰堤を越えた所で道が分岐している。ハッキリした道は直進で、私の前を歩かれていた軽装の男性は直進された。直進はロックガーデン中央稜から風吹岩付近に出るものと思われる。奥高座の滝・荒地山へはこの分岐を右に降りていく。 降り立つと2段の堰堤の上段が聳え立っている。 ここから岩の多い沢を遡行する。 やがて岩に赤ペンキでYが掛かれた沢の分岐が出てくる。左が本流で奥高座の滝。右は確かめていないがキャッスルウォールへ行く支沢と思われる。 左の本流を進むと「龍白龍神」と書かれた石碑が出てくる。 この石碑からすぐの所で奥高座の滝の案内板があった。 程なく奥高座の滝に到着した。滝は2つあり向かって左側が本流の様で、高い位置から何段かに分けて勢い良く水が流れ落ちている。昨日まで結構雨が続いたので見応えのある水流である。 右側の滝は細い水流だ。 この滝を越えることも出来るらしいが、単独の私にはその様な技量も無いので大人しく引き返して巻き道探す。この辺りは沢山道がある様で、見当をつけた一番近い道は崩落地を横切る事になった。 崩落地を横切って登って行くと右側にキャッスルウォールと呼ばれるロッククライミングの練習場が見えてきた。 休日には結構ロッククライミングをされている様だが、今日は平日で誰もいなかった。岩場を慎重に登って行くとC-5と書かれた消防本部の救助連絡板があり分岐している。左は横の池に行く様で、荒地山へは右に進む。ここからは少しの間だけ尾根に沿った道になる。 ヤブ椿が落ちて赤い絨毯みたいになっている。 左側で聞こえていた沢音もなくなり険しい岩場の登りに変わる。 登り切った所が黒岩と呼ばれる展望ポイントである。阪神芦屋駅から約2時間歩き小腹も空いてきたので絶景ポイントで休憩を摂る事にした。大阪側は黒い雲が立ち込め金剛山はすっぽりと雲の中である。 行動食のソフトクッキーを食べエネルギー補給をしたあとプロペラ岩に向かう。分岐の目印は分かり難かったが木に字が彫った跡がありそこを下っていった。 下ると大きな岩に出た。ロッククライミングの痕跡もありこれがプロペラ岩だと思い、更に下へ下って行く。下りきって見上げると写真で見たプロペラ岩であった。この岩場も登る人がいる様である。 元に戻る登り返しは結構キツかった。 先程まで青空が出ていたのに岩場を登り返した所で急に暗くなり雪が降ってきた。今日の天気予報では午前中は俄か雨が降る所もあると言っていたが、まさかの雪である。先程金剛山にも黒い雲が掛かっていたので金剛山はもっと降っているに違いない。慌ててレインウェアを出して上だけ羽織る。荒地山には11:04に到着であるが青空は消えて真っ白である。 降ってきた雪は、霰みたいな感じで硬く岩陰には見る見るうちに積もっていく。 しかし雪雲はすぐに流れて青空が戻ってきた。ゴルフ場越しに電波塔の立つ西お多福山が見えた。その右側の一番高いピークが今日の目的地六甲最高峰である。 11:20魚屋道に合流し先へ急ぐ。 魚屋道はゴルフ場を横切るが、その手前は一旦下りになる。滑りやすい地質なので気をつけて下って行く。 沢を渡ってゴルフ場の敷地に入る。ここにはイノシシ除けの扉があり自分で開けて進んでいく。 ゴルフ場の横に付けられた登山道を進む。ゴルフボールを打つ音が聞こえているので「ファー」と声が聞こえたら要注意である。 今度はカート道を横切って扉を開けて進む。(写真は振り返ったところから) ここを少し行くと水場があるが天然水を浄化した水道水である。 何度もアップダウンを繰り返した後の雨ヶ峠までの登りが結構堪える。一歩一歩ゆっくりと上がっていき、漸く雨ヶ峠に11:54到着である。ここでは大勢のグループがお弁当を食べて休憩中であった。私もここで小休憩としてソフトクッキーを食べチャイミルクティを飲む。今雨ヶ峠ではトサミズキが満開である。 ここから東お多福山に向かう。東お多福山の三角点は階段を上がってすぐの所にある。 しかし東お多福山の最高地点はまだまだ先で、草原状の登山道をアップダウンを繰り返しながら進む。 目的地の最高峰が良く見える。手前の電波塔が2本立っているのは西お多福山でその奥の電波塔が1本だけ立っているのが最高峰である。 先程横切ったゴルフ場が下に見えている。その遥か向こうの海に近い芦屋のほぼ海抜0mから登ってきているのでここまででも達成感は十分に味わえる。 東お多福山最高地点に12:22到着。山頂表示の右側から降りていく。 ここは自然林が美しく、アセビの花が咲いている。 下りきった所が土樋割峠で、ここから蛇谷北山に向かう。 ここは急登が続く険しい道である。 細尾根を通って行くと斜面には結構雪が残っている。 蛇谷北山まであと少しの分岐で樹木に氷柱が出来ている。この氷柱の樹木を過ぎてすぐの所が蛇谷北山である。以前来たときは私設の山頂表示が乱立していたが全て取り払われてすっきりしていた。ここが芦屋市の最高地点である。あと半月位でタムシバの群落とミツバツツジのトンネルが楽しめるだろう。 ここから道は再び下りになる。今日は何度アップダウンを繰り返しただろう?ふと北側の斜面を見ると何と霧氷が出来ている。 良く見ると六甲最高峰の斜面にも霧氷が着いているようだ。 疲れていたが俄然パワーが沸いてきてピッチを上げて登り石宝殿に13:12に到着した。 おぉー霧氷が着いている。思わず声が出た、3月下旬の霧氷に感動である。 県道16号線に出て県道を歩く。ここは全山縦走路が並行してあり、本来は鉢巻山トンネルを潜らず上を登るのだが、歩き始めて5時間近く立って居り疲れが出てきたので楽をしてトンネルを利用する。 この辺りは桜ではなく霧氷が満開である、大きな白い花が咲いている様に見える霧氷。ズームで見るとかなり大きな霧氷である。 後鉢巻山の斜面にも霧氷が着いている。 ここから最高峰まであと少しであるが霧氷のオンパレードである。ここは車も走っているが車を停めて写真を撮っている方も結構居られた。 霧氷を纏った最高峰が目前である。 最高峰のすぐ下に一軒茶屋があり、トイレもこの右側にある。 ここから舗装の道を最高峰に向けて登って行く。登りきると東屋がありここに荷物を置いて山頂を目指す。ふと見ると西お多福山方面の北側斜面は霧氷で真っ白である。 一等三角点のある六甲最高峰には13:33に漸く到着である。小休憩2回や写真撮影をしながらのゆっくりペースであったが5時間近く掛かった。普通に阪神芦屋からロックガーデン経由だとゆっくりペースで3時間少しなので高座谷・荒地山・東お多福山・蛇谷北山と少し欲張りすぎたルート設定だったかもしれない。アップダウンの繰り返しで結構足に来ている。 東屋に戻って遅い昼食である。今日は手作りのおにぎりと卵焼きとウィンナー、そしておこげスープである。最近は手抜きしてコンビニ弁当ばかりであるが、今日は単身先からだったので自分で作ってきた。実家では自分で弁当を作ると妻に嫌味に取られてしまうので単身先限定である。 天気は急回復し、二上山から金剛山が綺麗に見えるようになってきた。 ズームで寄るとPL平和の塔も見えている。金剛山は山頂付近に雲がかかり多分雪が降っているだろう。 食後のコーヒーを淹れて飲むが寒くてゆっくり出来ない。温度計がないので正確には分からないが体感的にマイナス2℃くらいだと思う。風も強く身体が冷え切ってしまった。一刻も早く有馬温泉に浸かって温まりたいところである。下山は魚屋道を一気に有馬温泉に下る予定である。魚屋道を少し下って振り返ると北側斜面の霧氷が綺麗である。 魚屋道の名前の由来は、その昔神戸から有馬温泉へ魚屋さんが新鮮な魚を運んでいた道だからだそうである。広くて歩き易い道である。 途中に六甲最古のトンネル跡がある。有馬温泉は日本最古の温泉と言われるが、昔は温泉に行くのにも大変な労力だったのだろう。 その先を少し下ると峠の茶屋跡があり、現在は立派な休憩所になっている。ここで少し休憩をと思ったが先客が沢山居られたので素通りする。人がいて写真も撮れなかったので通り過ぎた場所から撮影した。 炭焼き小屋跡がある炭屋道の分岐がある。ここはミツバツツジが綺麗な所であるが今はまだ咲いていない。ここにあるベンチでちょっと一服である。 更に下ると有馬温泉稲荷神社への近道分岐がある。先行のグループはここを入っていかれたが、以前に歩いたときに神社の所で放し飼いの犬に追いかけられた苦い記憶があるので自分はそのまま魚屋道を進んでいく。 クロモジが咲いている。 アオキも雄花をつけていた。 15:12漸く有馬温泉の登山口に到着である。 昨年建設中だった会員制リゾートホテルも完成していた。 炭酸泉源の公園に立ち寄る、ここにはトイレもある。 そしてお待ちかねの銀の湯に到着である。 ここは550円の立ち寄り湯である。立ち寄り湯は他にもあると思うが、私が行った事のあるのはかんぽの宿の金泉(700円)と金の湯(650円)とここ銀の湯だけである。(銀の湯と金の湯の両方入る事ができる共通券も850円で販売されている。)金の湯は人が多く、かんぽの宿も同様なので最近は銀の湯専門である。銀の湯は炭酸泉とラジウム泉の混合で無色透明なさらさらした泉質でゆっくり浸かると身体の芯まで温まる。約1時間ゆっくりと過ごして有馬温泉街を抜けて神鉄有馬温泉駅まで歩く。途中温泉寺の桜はつぼみ膨らむ程度で見頃はまだまだ先になりそうだ。 有馬温泉独特の金泉の源泉である。 こちら金の湯では足湯は無料開放されていて観光客でいつも賑わっている。 バスターミナル近くの善福寺の糸桜も蕾が膨らみほんのり赤くなっている程度である。 太閤橋からの温泉街 駅前のみやげ物屋にある枝垂桜は既に見頃になっている。 駅についてここからは電車に乗り自宅まで帰るだけである、有馬温泉口で乗り換えて、新開地まで出て再び阪神電車に乗り換えて自宅に戻った。今日は芦屋川の桜で春を感じ、ロックガーデンのミツバツツジで初夏を感じ、六甲最高峰の霧氷で冬を感じて一日で3シーズンを楽しめた中身の濃い山歩きでした。(「山は天気が急変します」今日も身に染みました)
by hawks-oh-muku
| 2010-03-26 21:56
| 六甲山
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Comments(3)
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産六
at 2010-03-28 08:21
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六甲の霧氷奇麗ですね!
ミツバツツジと枝垂れ桜、他にもいろいろな花を楽しませていただきました。未踏地域に足を踏み入れるのはワクワク・ドキドキで一層お疲れのことと思います。 26日は河内長野からも六甲がくっきりと見えていました。その六甲に居られたのですね。金剛山も真っ白でした。 それで、土曜日に期待を込めて三峰山を三重県側から登ってきました。霧氷と初めてみる八丁平からの展望に感動しました。今日は岩湧山の山焼きでちょっと見学に対面の山にでも登ってきます。 タムシバの群落とミツバツツジのトンネル・・・歩いてみたいです!
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hawks-oh-muku at 2010-03-30 06:05
産六様おはようございます。
お返事が遅くなり申し訳ございませんでした。例によって奈良の自宅に戻っており先程神戸に帰って来て今は出勤準備中です。 六甲山は色々な花が咲く春から初夏がお勧めの山だと思います。アクセスが公共交通機関になると思いますが、是非一度歩いて見て下さい。 土曜日は三峰山でしたか!霧氷が綺麗だったでしょうね。羨ましいです。私も次はシロヤシオの咲く頃に行って見たいと思っています。 昨日は大和葛城山に開通間もない北尾根ルートから登って見ました。本日の夜にでも更新したいと思います。
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産六
at 2010-03-30 07:15
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おはようございます。
慌ただしいお時間にご返事を書いていただいて恐縮です。書込みがご迷惑になっていないかと心配です。適当にあしらっておいてくださいね。 おっしゃる通りに六甲へは街のど真ん中を汗臭い体で移動しなければならないのがネックになって、行ってみたいと思いつつもなかなか腰が上がりません。私はひどい汗かきで真冬でもタオル2枚は濡れ雑巾のようになりますので。 土曜日は大和葛城山の新登山道開通式に合わせて参加する予定でしたが、金剛山の霧氷を見て三峰山に変更しました。近々に行きたいと思っていましたので、レポートが楽しみです。 シロヤシオの咲く頃、どこかで擦れ違うかもしれませんね。それもまた楽しみです。
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