カテゴリ:鈴鹿( 2 )

竜ヶ岳の羊(シロヤシオ)は緑でした。

5/28(金) 竜ヶ岳 宇賀渓駐車場8:21→裏登山道入口8:42→18番10:24→15番遠足尾根分岐10:44→クラ10:48→治田峠分岐10:51→竜ヶ岳山頂11:10(休憩)→重ね岩11:49→途中昼食休憩ポイント(12:05~12:25)→石榑峠12:49→小峠分岐13:04→長尾滝13:33→五階滝13:53→魚止滝14:14→白竜吊橋14:28→宇賀渓駐車場14:49
累積標高差+-900m

今日は鈴鹿山系の竜ヶ岳に行ってきた。鈴鹿山系の山は3月の藤原岳に続いて2峰目である。鈴鹿山系では昔近鉄が仕掛けた事によりセブンマウンテンと呼ばれる7峰があり、北から藤原岳・竜ヶ岳・釈迦ヶ岳・雨乞岳・御在所岳・鎌ヶ岳・入道ヶ岳となっている。
(鈴鹿山脈では御池岳が最高峰でその他にも山は数多くあるが、セブンマウンテンには入っていない。)
別に全て登ろうとか、北から順番に登ろうとか考えている訳ではないが、たまたま登りたい山がセブンマウンテンの北から順番になっただけの事である。
今回竜ヶ岳に登ろうと思ったきっかけは、シロヤシオが見たくて鈴鹿シロヤシオで検索していると一番多くヒットしたのがこの山だったからである。
シロヤシオ(別名五葉ツツジ)と言う花はまだ見た事がない。昨年は丁度見頃の時期に新型インフルエンザ騒動で会社から週一日の休み返上と、週一の休みも自宅待機を命じられ山にも行けず見る事が出来なかったのである。九州に居るときはシロヤシオと言う名前を聞いた事がなく、調べて見ると東北から近畿・四国に分布となっており多分九州にはないのだと思う。
そして今年は是非とも見てみたいと思った訳だが、どうも今年は超裏年で花つきは良くないらしい。当初2月に登った三峰山に行こうと思っていた所、いつもコメントを頂くSさんから少なかったとの情報を頂き、鈴鹿はどうかと思った次第である。
ネットで検索してみると竜ヶ岳のシロヤシオは竜の羊と呼ばれるくらい、白いモコモコが山に群落するらしい。羊と言えば、北九州のカルスト台地である平尾台は山に点在する石灰石の景色から羊群原と呼ばれ、最高峰の貫山と併せて2度歩いた事がある。
その時の写真がこれであるが、広大な羊群原を歩く人気のコースでとても印象に残っている。
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長い前振りであったが、結論は竜の羊と例えられる景色を見てみたくて今回は竜ヶ岳に行く事にしたのである。
朝5時半過ぎに香芝を出発し途中SAで朝食を摂りつつ順調に亀山JCTまでやって来たが、東名阪自動車道のリフレッシュ工事の事は全く頭になく(と言うより情報不足で知らなかった)鈴鹿ICから四日市ICまで渋滞で45分も掛かるとの電光表示が出ていて驚いた。亀山JCTから東名阪に入った途端、情報通り全く動かない。予定では四日市ICまで行く予定だったが鈴鹿で降りて国道306号線を走る事にした。
しかし考える事は皆んな同じで国道306号線もそれなりの渋滞で中々進まない。しかも途中からこれが国道かと思う程細い道になる。対面通行が困難な国道にも関わらず交通量は多く、すれ違いの退避で時間が掛かり2車線になるまでの区間でかなり時間と神経を費やした。国道477号線の交差を過ぎて漸くスムーズに車は流れて421号線を左折し登山口である宇賀渓入口に着いた時は8時を少し回っていた。
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ここを入るとすぐに大きな駐車場があり、係りの方が出てこられて「登山ですか?」と尋ねられる。「竜ヶ岳に登るのですが、ここからですよね?」と聞くとここで間違いないらしいが、「ここは有料ですよ」と教えてくれる。「無料の駐車場は何処にあるのですか?」と尋ねると少し戻った国道421号線沿いにあるらしい。先程通った時に確かに駐車場はあったが10台ほどのスペースは全て埋まっていた様な気がしたので、親切に教えて頂いた係りの方にも配慮して今回は有料であるがここの駐車場に停める事にした。駐車料金500円を支払うと、判り易い地図を1枚くれて登山届けは必ず出してから気をつけてお登り下さいと、とても親切な方だった。
登山届けを書いてBOXに入れる。ここにも藤原岳と同じ文言が書いてある。
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この案内地図と全く同じ地図を先程頂いた。登山道に番号が付いていて迷う事は無さそうである。
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もう一つの概念図による案内板。
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ここからホタガ谷入口まで20分ほど林道歩きになる。林道の途中にはトイレや水場があり、左側には大きな渓谷が流れている。
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ホタガ谷入口には東屋とトイレがあり、
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その右側の裏道登山道と案内が出ている所から登って行く。
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最初のうちは植林の中の尾根歩きになるが、各ポイントに案内地図と現在地確認の番号が付いていて判り易い。
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遭難されると警察や地元の方も大変なのだろう、ここまで親切な表示は始めてである。
やがて道は斜面をトラバースする様な形で進んでいく、傾斜は緩いので歩くのは楽であるが、左側は谷なので足元には注意が必要である。
危険な箇所は木橋が掛けられている。
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やがて谷筋に降りて谷を渡渉する。トラロープが掛かっているが、余り意味はない。(と思っていたが帰りのルートで意味が判る事になる)
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大きな岩を越えながら進むとピンクのタニウツギが綺麗に咲いている。
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そしてヒメレンゲの黄色い花も綺麗である。
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33番がホタガ谷出合となっている。(既に谷を渡渉してきているが、ここからが本流なのだろうか?)
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水量は多く水は驚くほど透き通っている、冬は雪が多いのだろう。この先も何度か渡渉を繰り返すが、木橋が架けてあり足元だけ注意すれば苦労はない。
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大きな滝のところは巻き道になり尾根に登るが、再び谷へと合流する。やがて水量が少なくなってくると新緑が一段と綺麗になる。
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別れ滝上部水場を過ぎると一気に視界が拓ける。近畿の山では余り見た事のない景色で感嘆の声を上げてしまった。
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標高は金剛山よりも低い山であるが、樹木がなくなり一面熊笹の山肌は森林限界を越えた高山と錯覚しそうな趣である。九州では火山帯の山が同じ様な雰囲気で、霧島の新燃岳と中岳の鞍部で見た景色を思い出した。
※霧島新燃岳の山裾の写真(鹿が映っています)
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ここから背丈を超える高さの熊笹の中、一筋に延びる少し荒れた道を登って行く。青空に向かって気分は上々である。
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振り返ると伊勢湾が見える。
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稜線に出ると3月に登った藤原岳が見える、しかし凄い風である。
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遠足尾根分岐まで来ると北側の斜面には樹木が青々としているのが判る。南側だけ何故樹木が無いのだろうか?
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そして藤原岳ではガスで望めなかった景色があった。御嶽と乗鞍岳である。感動!
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猛烈な風の中、遠足尾根を進むとお椀を臥せた様な形の竜ヶ岳が見えてきた。
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ピークと言う感じはしないが、地形図のP1042mにはクラと言う名前が付いていた。
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この辺りで漸く目当てのシロヤシオの花を見る事が出来たが本当に花は少ない。しかも烈風で揺れて写真が撮りにくい。
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更に歩くと程なく治田峠分岐である。ここから藤原岳へも縦走が出来る。
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竜ヶ岳が近づいてきた頃には周りはシロヤシオだらけである事に気付く、しかし花の付いているのはやはり少ない。
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そして見たかった竜の羊と形容されるシロヤシオがこれであるが残念ながら花は殆どない。モコモコとした木は全てシロヤシオである。
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凄い風の中を進んで山頂に近づいて来た所で、何とガスが湧いて来て回りの景色は全く見えない状態に・・・。
山頂に着いたときには回りは真っ白、風は飛ばされそうなくらい吹き荒れている。そして体温をどんどん奪っていくので寒くて仕方が無い。レインジャケットをウィンドブレーカー代わりに着込んで帽子も飛ばされそうなので、薄手のニットキャップを被る。
「山は天候が急変します」鈴鹿の山はなかなか私を受け入れてくれないようである。
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山頂には単独の青年が一人風を避けるように熊笹の影に寝そべっていた。ガスが晴れるのを待っているようである。少し話しを交わすと同じルートを登って来た様である。青年はおにぎりを食べだしたが、私はこの風に辟易してこのまま下山して、途中で食べる事にした。石榑峠に向かって降りていくと結構な急斜面である。しかしこの急斜面はシロヤシオの中を通るので、シロヤシオのトンネルになるのだが花は殆ど付いていない。
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重ね石まで降りてきた。この岩の天辺に登れるらしいがまだ風がきついので断念する。
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岩の下にイワカガミが咲いている。イワカガミとの対面もくじゅうの大船山以来2年振りである。
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重ね石を過ぎると樹木が増えて風を遮るのか風も弱まり、少し平で広くなった所を見つけて昼食にする。時間は丁度12時である。ここで20分ばかり昼食休憩をしてレインジャケットも脱いで下山に掛かる。弱まったとは言え風があるのでコーヒータイムは無しである。ミズナラの木に花が付いている。ミズナラの実はいわゆるドングリでこの花が実に成るのだろうか?花は初めて見た。
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ドウダンツツジが増えてきた。シロヤシオも含めて秋の紅葉の季節の綺麗な山だと思う。
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イワカガミも可愛い花を咲かせている。
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12:49に石榑峠に降り立つ。三重県側からは崖崩れの為通行止めになっているが滋賀県側からは登ってこれるようで車が1台停まっていた。
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釈迦ヶ岳へはこの峠から縦走出来る様で道標がある。
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ここから小峠までは国道歩きになるが、通行止めになっている為車は通らずかなり荒れている。15分程歩いて左に長尾滝へ降りる案内に従い谷に降りていく。
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ここからは水量の多い谷に沿って降りていくが、何度も渡渉を繰り返す。山頂であった青年は増水した時には渡渉出来なくなると聞いた。以前来た時に増水して靴を脱いで渡った事があると言っていた。その時流された登山者もいたとの事で、気をつけて下る。
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途中に堰堤があり左岸を巻いて降りるが、水は驚くほど透き通って綺麗である。
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最初のうちは渡渉も難しくなかったが、途中から増水したら危険の意味が判った。水流が激しい上に飛び石もない。ジャンプして渡るしかないのである。ロープは靴を脱いで渡る時の命綱の役目を果たすもので、沢登の装備がなければ意味が無いロープである。
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こんな激流の中を何度も渡渉する。案内表示はあるので迷う事はないが、ジャンプして渡る時は覚悟が必要である。
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長尾滝を巻く道にはほぼ垂直の鉄梯子が掛かっている。
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この梯子を降りると見事な長尾滝が現れる。
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その先に竜ヶ岳に登る中道と宇賀渓駐車場に戻る山沿いコースと谷沿いコースの3つに分かれる。谷沿いコースに行くにはここを渡る必要がある。
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ビビリながら慎重に足元を選んで渡り切るとまたすぐに渡渉である。
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この先に分岐があり、五階滝を見るために山沿いコースに入る。朝貰った地図によるとこの先谷沿いコースは危険マークが3つも付いているので山沿いコースのほうが賢明だと思った。
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五階滝の全容は写真には収まらなかったが、上部より5段になっている。
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谷の斜面にトラバース気味に付けられた山沿いコースを下ると魚止滝の手前で谷沿いコースと合流する。
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魚止滝へ寄り道し岩の上でコーヒータイムにした。奥に見えているのが魚止滝である。
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マイナスイオンたっぷりの岩場でゆっくりした後、魚止滝から見えていた鉄製の橋を渡り下って行く。
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次に白竜吊橋であるが、ここは危険とのロープが張ってある。
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渡って見るとすごく揺れる。良く見ると通常下に張ってあるワイヤーが全て飛んでいて本当の吊橋になっているのでグループの場合一人づつ渡る方が賢明である。
この橋を渡り切ると朝登った東屋のある裏道登山道の入口である。
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ここからは林道を20分弱下って無事14:49に駐車場に戻ってきた。登山BOXに入れた登山届けに下山時刻を記入し帰途に就いた。
帰りは湯の山温泉に立ち寄る事にして477号線を鈴鹿スカイラインに向かって走っていると御在所岳ロープウェイ強風の為運休の案内が出ていた。思わず納得の強風であった。
湯の山温泉の入口にある一番近い片岡温泉に立ち寄る。料金は600円で加水加温一切なしの100%源泉掛け流しの良い温泉であった。特に露天風呂は加温もしていない為ぬるめで20分浸かっても逆上せる事はなく疲れを癒すにはもってこいの温泉である。
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帰りは477号線を直進し四日市ICより東名阪に乗ったがこれが大失敗。鈴鹿まで7kmの距離で55分も掛かる大渋滞で朝よりも酷かった。しかし工事の終わる亀山からは順調に流れて19時に自宅に戻った。鈴鹿の竜ヶ岳は谷の厳しさと美しさ、山頂付近の熊笹の大パノラマととても良い山であった。夏場は山ヒルが出るので駄目であるが、シロヤシオが紅葉する秋にもう一度登ってみたいと思った。
by hawks-oh-muku | 2010-05-28 22:24 | 鈴鹿 | Trackback | Comments(4)

花の百名山藤原岳の福寿草

3/19(金)藤原岳 観光駐車場7:47~鳴谷神社7:54~聖宝寺8:05~登山口8:11~二合目8:37~三合目8:52~四合目9:01~五合目9:07~六合目9:27~七合目9:38~八合目9:51~九合目10:12~藤原山荘10:45~天狗岩付近11:10~藤原山荘11:30(昼食休憩)~藤原岳12:34~藤原山荘~八合目13:55~表登山道七合目14:04~六合目14:10~五合目14:16~四合目14:22~三合目14:27~二合目14:32~神武神社14:42~表登山道駐車場14:44~観光駐車場14:47
累計標高差+1115m-1100m

今日は少し遠出して鈴鹿の藤原岳に行って来た。鈴鹿の山域は紅葉の頃にも行きたかったが果たせず今回が初めとなる。藤原岳と言えば福寿草と言う位、近畿圏では福寿草の群生ではトップクラスの有名な山であり是非とも訪れて見たいと前々から計画していた。今年の福寿草は、西吉野の津越へ2回見に行ったが、やはり人知れず山の中に自生し群落している福寿草が見たいとの思いが強く少し遠いが早朝より出掛ける事にした。当初は妻も一緒に行く予定であったが、仕事が忙しく連続出勤が続いていてしんどいので止めて置くとの事で、残念であるが今日も単独での山行となった。ただ今回は結構長丁場の歩きになるので妻の心配をしなくて良くなりいつものペースで歩けるので気が楽になったと言うのが正直な気持ちでもある。又朝が苦手な妻と行くときは早めの出発でも朝6時が限界であるが、気兼ねなく早朝出発が出来るというメリットもある。(妻には内緒である)
という事で今日は朝5時に自宅を出発し香芝ICより西名阪に乗る。西名阪香芝から天理までの集中工事の車線規制は本日まで行われているがこの時間では全く問題は無かった。天理から名阪国道に入り伊賀辺りで明るくなって来て山の朝焼けが美しくSAに寄って写真を写す。
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亀山から東名阪自動車道に入り桑名ICで降りる。四日市ICで降りるか迷ったが、桑名ICからの方が道は判り易そうだったので桑名まで走った。東名阪自動車道ではETC通勤割引が適用される。通勤割引は地方の交通量の少ない高速道路で実施されており(都心では通勤時間帯に渋滞が起こるので考えられないが)朝は6時から9時夕方は17時から20時の各1回限り100kmまでに限り半額料金となる。九州に居るときは最大限活用させてもらったが100kmを越えると全区間の割引が対象外となってしまうので100km圏内を調べて一旦降りて乗り直す事もあった。という事で亀山IC桑名IC間1,000円が半額の500円で通過できた。(香芝・天理間は深夜早朝割引で半額の200円)桑名から国道421号線を使っていなべまで走りいなべ警察署東の交差点は直進し県道5号線を使って鎌田で306号線に合流する。次に西藤原駅方面の標識を目印に曲がる。この辺りから霧雨が降り目の前に綺麗な虹が現れた。
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観光駐車場の案内看板が出ているので細い農道のような道を走り、案内に従って進むと西藤原小学校の横にある観光駐車場に7:30に到着した。途中SAで休憩も入れたが大体予定通り2時間半の所要時間であった。霧雨は続いているが今日の天気予報は快晴の筈であるし虹も出ていたのですぐに晴れるとは思ったが濡れるのも嫌なのでレインウェアの上だけを着て7:47に出発する。観光駐車場は300円の有料である。無料の駐車場は大貝戸登山口(表登山道)にあるようだが地元の経済効果に少しは協力する意味でも300円の良心的価格なのでこちらへ停めた。(今日は無人で料金BOXがあった)この時間なので私の車を含めて2台しか停まっていなかったので、多くの方は無料の方へ行かれている様である。しかし土日は早い時間から満車になると聞いている。駐車場には桜が早くも綺麗に咲いていた。(駐車場にはトイレと靴の洗い場が完備されている。靴の洗い場が完備されている理由は後で思い知らされた)
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駐車場を出ると小学校に登山口の案内が出ていた。人気の山で多くの人が訪れるのだろうがこんな所にも町のこの山に対する思いが伝わってくる様だ。
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今日のルートは事前に地形図で確認した所、裏登山道は谷筋で表登山道は尾根筋だったので、登りは谷・尾根は下りの原則通り裏登山道を登って表登山道を下る計画である。右に曲がって聖宝寺へ歩いていくと丁度小中学生の登校時間で小中学生が同じグループで集団登校している。私の姿を見つけるとまだ距離が離れているにも拘らず「おはようございます」の大きな声の挨拶があり、朝から清清しい気持ちになった。藤原岳はこの町の誇りであるのだろう、歓迎感がひしひしと伝わってくる。地方では観光資源は非常に大事な経済資源であるが、町の歓迎感があると訪れた人も優しくなりマナーも良くなる効果があると思う。三峰山へ行った時も手作りの案内看板や横断幕から歓迎感を感じたものである。そんな事を考えながら歩いていると登山口の案内が出ておりここにも300円の有料駐車場があった。
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左折してすぐの鳴谷神社の横から登って行くが、まずは今日の安全登山を祈願して参拝していく。「ようこそ人と自然を大切にする鳴谷の里へ、どうぞ境内の中央で深呼吸をされてご参拝下さい」と書かれていたので大きく深呼吸をすると神聖な気分になれた。
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境内の横の石段から上がっていく。
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200段以上ある石段を上がるとレインウェアを着ているので早くも汗ばんできた。上がりきった所が聖宝寺の入口であるが、ここで鱒の養殖池があり虹鱒が沢山泳いでいた。
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聖宝寺には立ち寄らず、案内板を確認し登山道へ進む。
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登山道に入る前に登山届BOXが設置されていたので登山届を記入して行く。登山届BOXが設置されていても全く管理整備されていない所も多いが、ここはボールペンも登山届もきちんと整備されていた。ここで木々に覆われて霧雨が気にならなくなったのでレインウェアを脱ぐ。
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「山は天候が急変します」の看板。(看板に偽りなし・・・あとで思い知る事になった)
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聖宝寺登山道(裏登山道)は落石等により迂回路が付けられている。
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迂回路に入りすぐに谷を渡る。丸太を組み合わせた橋を渡るが濡れていて滑りそうで怖かった。
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沢沿いを登って行くと脇のほうでミヤマカタバミの蕾を発見。日の照っている時にしか開かないので残念であるが雨の雫のついた可憐な蕾も風情があった。(写真はピンボケだが・・)
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やがて長命水と名がついた小滝に出る。
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ここから登山道は谷を巻くように斜面にジグザグに付けられており、結構な急斜面であり二合目の看板に8:37に到着。二合目までに50分を要した事になる。
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ヤマネコノメソウが沢山咲いている。
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登山道は涸れ沢に降り岩を越えていく、このまま谷を上がるのかと思ったが、すぐに右にロープが下がり巻き道を通る。
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三合目を8:52に通過。急登は続く。
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四合目を9:01に通過。まだまだ急登は続く
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五合目を9:07に通過。五合目の上が明るく植林帯はここまでの様だ。
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植林帯を抜けると霧雨が続いており、一旦脱いだレインウェアを再着用し、ついでに小休憩を摂る。バイケイソウの葉が出てきている。
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六合目辺りでやっと傾斜は一旦緩み風景も明るくなる。木々の間から見える稜線は天狗岩から白瀬峠だろうか?
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ツチグリを発見。木の実の様だがキノコである。
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この先から足元が少し悪く傾斜も再び急になる。谷筋に目を凝らすと福寿草がポツポツと点在しているが足場が悪く行く事が出来ない。
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七合目を9:38に通過。駐車場から既に1時間50分掛かっている。残雪も見え出す。
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残雪と同じ色をしていて見逃しそうだったが登山道脇にセリバオウレンを発見。
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八合目9:51.ここから表登山道と合流する。
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いよいよ八合目から上が福寿草の群生地である。しかし生憎の天気で蕾は固い。(この時点ではすぐに晴れて下山する頃に見頃になると楽観していたのだが・・・)
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ジグザグについた登山道をあがるが、泥濘がひどくグチョグチョの道を登る。
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九合目の手前からは雪景色に変わりおまけにガスも出てきた。
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岩肌に福寿草の群生が現れる。
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昨日開いたときに雪が降ったのだろうか?花弁に積雪し閉じられなくなった福寿草。
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この天候でも開いているものもあった。
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花の撮影が忙しく九合目到着は10:12。九合目から先は雪とガスで幽玄の世界に・・・。霧雨はみぞれから雪に変わる。
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まさかの霧氷が・・・。霧氷と福寿草のコラボは2年連続である。しかし昨年は晴天であったが・・・
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藤原山荘には10:45到着。ゆっくりと花の撮影をしながらであるが約3時間も掛かった。
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まだ休憩には早いので天狗岩の方へ進む。藤原岳に行きたかったが案内表示がなくおまけにホワイトアウト状態で何処にあるのか判らず、2名先行者がいたので案内表示のある天狗岩の方へ後を追うように進んだのである。雪原状になった所は完全なホワイトアウト状態で先行者の姿も見えず方向感覚が無くなる。踏み跡と所々にあるテープの目印が頼りである。もしこの状態で吹雪いてトレースも消えてしまったら間違いなく遭難するのではないかと思う位真っ白である。登山口に有った看板の意味が良く分かった。「山は天候が急変します」「登山届けは提出しましたか?」「登山計画に無理はありませんか?」「装備・食料は十分ですか?」答えは一応3つとも○である。届けも出したし、7時半から早立ちし計画にも無理は無い。装備もアイゼンは勿論、ダウンジャケット・冬用手袋など冬装備も持ってきているし食料も非常食を多めに持ってきている。お陰でザックはパンパンだが備えがあれば慌てる事も無く不安感が和らぐ心理的効果も大きいと思う。しかしこのガスは景色が全く見えず誠に残念である。
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多分天狗岩の辺りだと思われる場所で先行者の2名が写真をしゃがんで撮っていた。見ると雪に埋もれた福寿草の群落であった。結構な数で踏まないように足元を確認しながら撮影するが写真では群落の様子は余り伝わらないのが残念である。
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先へ進むが天狗岩の案内がなくなり白瀬峠へと案内が変わる。結局天狗岩の場所が判らず引き返す事にした。(晴れていたら訳も無い事なんだろうが・・・どうせこの天気なので展望も何も無いから仕方ないと諦めもつく。晴天の見通しの良いときは天狗岩から白山や御嶽・乗鞍などアルプスの山々も見える絶景ポイントだと聞いていたので本当に残念である。)
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引き返すときに踏み跡はハッキリしていたので安心し足元を見ながら歩く。それでも藤原山荘が中々見えて来ないので正直不安が一杯であった。
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本当に真近になって漸くぼんやりと山荘が見えてホッとして11:30に山荘の中に入る。山荘の中は満員で、席が空くまで暫く待って、5分ほどで空いたテーブルに腰をかけて、食事の準備に取り掛かる。今日のメニューは肉うどんである。スーパーで売っている液体のストレートタイプのうどんだしを鍋にかけ、レトルトの牛丼の素も一緒に入れて煮込む。煮立った所でうどんを投入し、麺がほぐれたら刻み葱をたっぷり掛けて出来上がりである。小屋にいい匂いが立ちこめて周りから「美味しそうなうどんですねぇ」と声が掛かる。7年の単身赴任で身につけた自慢の簡単レシピが役に立つ。
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食後のコーヒーも淹れてゆっくりしたい所だが、次々と新しい登山者が入ってきたので場所を譲って外に出てコーヒーを飲む。(止められないタバコを吸いたいので外に出ただけかも?)さて藤原岳は何処だ?地形図とコンパスを出して確認するが、視界が無いと方角と地図だけでは進む勇気が無い。前回の櫃ヶ岳で読図に少し自信をつけたつもりだったが、いざと言うときには全然役に立たないのではどうしようもない。まだまだ初心者の域を出ていない事を痛感した。そこへ一人の登山者に「縦走ですか?」と声を掛けられた。(余りに熱心に地形図とコンパスを見ているのでそう思ったのだろう。)私が「いえいえ藤原岳に行くだけです」と答えると、この道です。と目の前の下っている登山道を指し示した。「晴れていたら目の前に見えているんですがこの状況だと分からないですよね」「有難うございます、では行ってきます」と進む。ここは展望台と案内看板が出ている道であり、下っている事もあり違うと思っていた道である。景色が見えていたらなんて事の無いのだろうが初めての山でガスが発生すると本当に分からない。案内看板も山頂とは書かずに展望台となっているから余計にややっこしいのである。道を一旦下って進んで行くと案内表示が出てきてここには藤原岳・展望台となっている。山荘の所の表示もこうなっていたら良かったのにと思いながら進む。
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アセビも雪が積もって驚いている事だろう。
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目の前はこの状態で何処が山なのかさっぱり分からない。
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周りを見渡しても真っ白である。
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それでも傾斜を登りきると漸く山頂に到着である。
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山頂の木々にはエビの尻尾が出来ていた。
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山頂で少し休憩した後は下山に掛かるとしよう。藤原山荘前まで戻り朝来た道を下って行くが、登山道は大勢の人が通り雪が融けて更に酷い泥沼状態である。これだけ酷い泥濘もないと思われるくらいでまるで水溜りの中を歩いている様である。道理で駐車場に靴洗い場があるのだと合点がいった。(この泥沼状態は延々8合目まで続く)
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九合目辺りまで来てガスが急激に晴れてきた。振り返ると藤原岳が姿を現した。
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下の景色も見えるようになった。(もう少し早く晴れてくれればと恨めしかった)
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朝も撮影した岩肌の群生地の福寿草の様子を見に行くと朝よりも少し開いている様な気がして散策と撮影タイムとなる。
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八合目からは表登山道を下る。ここからは道も良くなり少し飛ばして降りていく。七合目を14:04に通過。
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今頃になって天気は急回復している。暑いし不要になったレインウェアを脱ぐ。
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六合目を忘れて五合目を14:16に通過。表登山道は歩き易い道である。
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四合目手前は美しい自然林で紅葉のときは美しいだろうと思った。四合目は14:22に通過
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三合目14:27通過
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二合目14:32通過、かなり急ぎ足である。
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大きな堰堤の横を通って神武神社に14:42到着。
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ここが表登山道の登山口である。
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無料の駐車場と休憩所。
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環境省と三重県の説明看板「藤原岳の四季」を見るとここにも展望丘と書いてあるので藤原岳山頂としているピークは展望丘であって藤原岳はいわゆる金剛山や六甲山と同じく大きな山塊を呼ぶもので藤原岳というピークは無いのかも知れない。
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ここからは車道を歩いて観光駐車場に14:47に帰着した。今日は丁度7時間の山歩きとなった。休憩や福寿草の散策を除く実質の歩行時間だけだとガイド本にある5時間半程度なのかも知れないが、あれだけの福寿草の群落を見るとつい夢中で写真を撮ったりしてしまう上、泥濘の歩行で思いの外時間が掛かるので時間には余裕を見ておくのが良いだろう。しかも藤原岳は金剛山と標高こそほぼ同じであるが駐車場の標高が100m程でアプローチが長く累計標高差も1115mと山の高さと標高差の違いは歴然としたものがあり充実感はかなり高い山に登った感覚を覚える。しかし噂には聞いていたが雪解けの登山道の泥濘には辟易した。長靴で登っておられる方を見掛けたが長靴が正解である。行かれる時は足元が泥まみれになる事を覚悟してお出かけ下さい。釣り用のスパイクの付いた長靴(いわゆる磯ブーツ)が正解かと思う位酷い状態です。さて下山後は駐車場に設置された靴洗い場で泥だらけの靴の泥を落として帰途に就く事にしよう。帰りは四日市ICから東名阪に乗り渋滞も無く17時過ぎに無事帰宅した。いつもお楽しみの温泉は付近にも何箇所かあったが留守番の妻に気を遣って真っ直ぐに帰り、妻を連れて自宅近くの虹の湯に行ったので付近の温泉情報はありません。
by hawks-oh-muku | 2010-03-19 23:51 | 鈴鹿 | Trackback | Comments(4)