八幡平トレッキング

2017年7月19日(水)八幡平

県境登山口8:00→見返峠8:15→八幡沼・ガマ沼展望台8:23→八幡平山頂8:31→陵雲荘8:50→源太森9:24→黒谷地湿原10:16(小休憩)→茶臼岳11:17(小休憩)→茶臼山荘11:40→茶臼口バス停12:13

以前より行ってみたかった八幡平を歩いてきた。八幡平は、十和田八幡平国立公園の一部であり、百名山の一つであるが、アクセスが良く観光地化しており、ほぼ頂上に近いところまで車で乗り入れが可能である。
登山道は色々あるようだが、今回歩いたルートは歩行距離で8.4km累積標高差+210m-365m(時計による計測値)とかなり楽なルート設定とした。
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ルートを計画していた時は、黒谷地湿原から入山し八幡平山頂を往復することも検討していたが、茶臼口にバス停があり山頂登山口へのアクセスが可能なことがわかり、今回のルート設定にした。秋田県と岩手県の県境にある登山口のすぐ前にレストハウス駐車場があるが、こちらは有料であり、少し岩手県側に下ったところに広い無料駐車場がありこちらに車をとめた。
普通ならここからレポートを書いていくのだが、今日はここに来る前にも思いがけない出来事があったのでそちらを先に記していく。
自宅からのルートは、浪岡から東北自動車道に乗り鹿角八幡平ICで降りて国道282号・341号を通って八幡平アスピーテラインに入って行く。途中からは九十九折の道になるのだが、道幅はあり楽しい道である。何度かカーブを曲がったところで目の前に黒い物体が3つ目に入り、エッと思う間もなく走り出した黒いものは見紛うことなく熊である。一頭はたぶん母熊で、その母熊の後ろを必死に追いかける今年生まれたばかりであろう小熊が2頭。結構走った後にガードレールを潜って山の中に消えていった。今走っている場所は秋田県鹿角市であり、昨年何度も山菜採りの人が被害にあった人喰い熊が出たのも鹿角市である。熊が多いとは聞いていたが、生まれて初めて野生の熊を目撃した、車に乗っている時だからまだ恐怖感はないが、これが山の中で出会っていたとしたらパニックになっていただろう。
今まで熊危険や熊に注意・熊の目撃情報アリ等の看板を見てきたが、どこかで自分は大丈夫だろうとの意識があったが、今回道路での遭遇で、熊の個体数が多い山域では他人ごとではなく、いつ遭遇してもおかしくないことを再認識した。
ということで、あと少しで目的地となった所で車の展望所があり、一面に雲海が広がる素晴らしい感動ものの景色に遭遇した。車をとめて写真を撮影する。
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雲に浮かんでいるように見えるのは名峰岩手山である。
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岩手富士、岩手山をズームイン。
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さて話を戻して、レストハウスの岩手県側に下ったところに車を駐車し、レストハウスまで歩いて戻ってくる。
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レストハウスのすぐ前に登山口はある。「熊も狐もいます。ペット同伴は危険です。」の注意書きがある。
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登山道に入るとハクサンチドリが沢山咲いている。
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そしてかわいい声が聞こえるので木の上を見てみるとウソがとまっている。
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首の下が赤くなっているのが雄との事である。
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見返峠に着いたが、先ほどまでの青空は何処に?
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気を取り直して前へ進みガマ沼・八幡沼展望所に。こちらはガマ沼。
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そして振り返って八幡沼。決して天気が悪い訳ではないが、遠望は利かない。
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ここから八幡平山頂まではもうすぐであるが、ここでクルマユリを発見。
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そしてイワイチョウ。
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そしてあっけなく着いた八幡平最高峰。これでも100名山登頂になるのかな?って感じです。
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三角点は、二等三角点であるが、山頂といった感じはない位になだらかな場所である。
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しかし、展望台の上に設置されている深田久弥の日本百名山の記述を記したレリーフを見て思わず納得である。
「しかし八幡平の真価は、やはり高山逍遥にあるのだろう。一枚の大きな平坦ではなく、緩い傾斜を持った高低のある高原で、気持ちのいいい岱を一つ横切るとみごとな原始林へ入ったり、一つ丘を越すと思いがけなく沼があったりして、その変化がおもしろい。」と記されている。この先が非常に楽しみである。
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大きな高低差はないが、起伏はあり高層湿原とアオモリトドマツの原始林が混在一体化した素晴らしい場所である。
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そのアオモリトドマツ(オオシラビソ)も新芽が芽吹いており独特のグラデーションを描いている。
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ここからは来た道をガマ沼・八幡沼展望所まで引き返し、展望所から八幡沼を眺める。八幡沼の奥、写真真ん中より少し左側に少し小高くなった丘?が次なるピーク(三角点あり)源太森である。まずは八幡沼の左側に見えている山小屋へ向かう。
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途中の木道の脇にはイワカガミが沢山咲いていた。
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程なくして立派な山小屋、陵雲荘に到着。
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ここでトイレを借りたが、非常にきれいなトイレであった。そして山小屋の中も覗いてみると、これまた素晴らしい山小屋である。冬場など薪を担いでくればこの薪ストーブが使えるのか?広々とした居室は結構な人数が宿泊できそうだ。
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小屋を後にして、きれいに整備された木道を歩く。ここの木道は横に浅い溝が刻まれており滑らない工夫がされており非常に歩きやすい。色々な花が咲いているが、コバイケソウもあちらこちらで花を咲かせていた。
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チングルマも非常に数が多いのだが、花期は終わっており綿毛に姿を変えていた。
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ニッコウキスゲはまだこれからがピークのようだが、緑の中に咲くオレンジは存在感があって目立つ。
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そして今はワタスゲが丁度ピークの様である。
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真っすぐに伸びる木道を歩くと途中で分岐があり、八幡沼の畔に入っていける様なので寄り道する。
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水は驚くほど澄んでいる。湧き水なのか、流れ込んでいるのかは判らないが、ここからは又小川が流れていくので常に水は循環しているようである。
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寄り道から本道に復帰する。
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八幡沼から流れ出る小川の淵には、花期が終わってが水芭蕉が沢山あり、尾瀬のような景観を作っている。
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歩きやすい木道を景色に目を奪われながら歩いていく。
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そして源太森分岐からピークを目指して登るが、急登があるわけでもなく小高い丘のような源太森ピークに到着。
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残念ながらガスが掛かっていて岩手側の展望は良くないが、秋田側は急にガスが晴れて八幡平山頂方面の景色は広がった。
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源太森を後にして、木道から歩きにくい登山道に変わって一旦下って行く。途中イワカガミとムシトリスミレが咲いている場所があった。
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そして間にアオノツガザクラも見つける事ができた。
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そしてお花畑も・・・
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湿原隊を抜けると安比岳分岐にやってきた。
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安比岳まではあまり高低差のない道のりを約1時間、往復で2時間弱であるが、帰りのバスの時間もあるので今日は寄り道をせずにおとなしく黒谷地向かう。登山道脇にはマイヅルソウやハクサンシャクナゲが目を愉しませてくれる。
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突然パッと目の前が開けたら黒谷地湿原に到着である。池塘の周りにはワタスゲが咲いている。
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源太森を振り返る。
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深田久弥が言う「原始林へ入ったり小高い丘を越すと思いがけなく沼があったりして、その変化のある風景がおもしろい」と言うのはここの事か!確かに原始林に入り小高い丘を越えてきてパッと広がる景色がこれである。ニッコウキスゲが咲きだして美しい景色である。
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ここで小休憩し、最後の目的地である茶臼岳へ向かう。ここからはなだらかな登りとなる。登山道脇にはベニバナイチゴが咲いていた。
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その他にもウラジロヨウラクやギンリョウソウも目に付く。
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本日一番の登りをゆっくりと進んで、茶臼山荘が見えてきた。帰りのバスの時間があるので、まずは茶臼岳山頂へ向かう。山荘から山頂までは約5分の距離である。
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この場所は非常に展望が良く、岩手山はもちろん天気が良ければみちのくの名峰が望めるはずだったが、現実は甘くなく白い世界が広がっていた。
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時間的にはここでの昼食がよかったが、バスの時間を考えて行動食の羊羹をかじって小休憩に留める。茶臼山荘に戻って中の様子だけ拝見させてもらう。ここも立派な山荘である。
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一番興味をそそられるのは玄関ドアの横に冬期用用入り口が設置されていること。
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中を覗くと、こちらは1層なので多くの宿泊はできそうにないが、非常にきれいにされていた。
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さてバスの時刻は12時40分、現在時刻が11時41分と丁度1時間。ここからは下りでコースタイムでは40分。ゆっくりする余裕はなく下山する。今回のルートでここが最も等高線が詰まっている場所であり急な下りもあったが、急な区間は短く十分の余裕を残して12時13分に登山口へ到着。
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ここから少し岩手県側に下ったところにバス停はあり、駐車スペースは6台分くらいあった。
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時間通りやって来たバスに乗り込み、山頂レストハウスまでは約10分。バス料金は250円也。登山の趣を求めるなら逆ルートの方があるかもしれないが、秋田県側からアクセスした場合や、身体に負担が少ないのは今回のルートだと思う。昼食も持ってきていたが、レストハウスで食べることにして、本日の楽々百名山トレッキングは終了した。




by hawks-oh-muku | 2017-07-21 22:13 | みちのくの山 | Trackback | Comments(0)
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