2012年10月27日(土) 瑞牆山 みずがき自然公園6:45→林道終点7:15→不動滝8:16→夫婦岩8:45→矢立岩9:00→王冠岩9:09→弘法岩(黒森分岐)10:09→瑞牆山頂10:16(小休憩)→天鳥川(桃太郎岩)11:42(昼食休憩)12:12→富士見平小屋12:40→林道分岐12:52→みずがき林道分岐13:00→芝生広場分岐13:29→みずがき自然公園13:51
累積標高差+-780m 紅葉の季節も終盤に差し掛かり、10月末に紅葉の楽しめる山を探した所この山が浮上した。 この山も日本百名山に名前を連ねる奥秩父の名峰で隣にある金峰山と併せて登られる場合が多い。 健脚であれば日帰りで両山制覇も可能であるが、殆どの方は富士見平小屋に宿泊かテント泊で2峰登頂を果たす様だ。いずれにせよ私にはどちらの選択肢も無理なので、軽い方の瑞牆山のみ周回してきた。 瑞牆山は全山が花崗岩で形成されていて風化や侵食により独特の岩峰となっている。「下から眺めてよし、山頂からの展望もよし」と言うことで天気予報もバッチリなので期待に胸を膨らませて行って来た。 登山口は、金峰山と共通の瑞牆山荘からがメインであり、無料の駐車場も近くにある。しかしこちらはトイレが山荘にしかなく車中泊にはちょっと不便そう。 色々と調べた結果、瑞牆山荘から更に奥に入った所に「みずがき自然公園」がありここは広い駐車場と綺麗なトイレがある。(テントサイトもあり) 元々周回コースが良いと思っていたので今回はここを起点とした周回ルートをとる事にした。 金曜日の夜、千葉を出発し首都高と中央道を使って須玉ICで降りる。一旦国道141号を走るがすぐに増富ラジウムラインと名づけられた県道を走ってあとは殆ど迷うことなく瑞牆山荘まで行ける。そして舗装林道をそのまま進むとみずがき自然公園に到着である。 の筈だったのだが、スマホのカーナビは増富ラジウム泉の手前で左に入って瑞牆山荘を経由せず黒森鉱泉の方からみずがき自然公園への最短ルートを選択していて少々不安だった(笑) そして増富ラジウム泉の状況が判らなかった事で帰りにちょっと失敗をしてしまう事になるのだが・・・。(結果的には失敗でもなかったが) 深夜1時過ぎにみずがき自然公園の広い駐車場に到着、10数台の先客がありテントを張っている方もおり音を立てないようにして分厚い羽毛布団と毛布で暖かくして就寝。 朝は6時前に起きたがかなり冷え込んだ。しかし最近は車中泊も慣れてきて快適に眠れたので疲れも無くスッキリとした目覚めである。 朝食を摂りトイレも済ませて歯磨きと顔を洗って準備を整える。本日は新調した登山靴のデビューである。 実は今日は新調した登山靴の慣らしも兼ねた山行で余り標高差のない山でそれでいてこの靴の性能を試せる岩場の山がいいかなぁと言う事で瑞牆山にした要因でもある。 どうせ買い換えるのであれば今度はちょっと本格的な登山靴が欲しいと思っていた。津田沼にある本格的な地元の山とスキー専門店で、年配の店員さんにアドバイスを受けながら一緒に選んだのだが、履き易くて初めて履いた時から足に馴染んで人気の靴と言う事で薦められて試着。 本当にピタッとして履きやすく靴紐の結ぶところに新機能も付いていて予算的にも何とか合致するのでこれに決定。9月にリニューアルされた新モデルとの事で新機能と足首が柔らかくなりしかも3000円値下げになったらしい。ベテランの店員さんは試着のときに私の足を見て土踏まずのアーチが深いのでインソールを付けると疲れないと薦められ4000円強のインソールも入れて再試着。これがまたピッタリでベテラン店員さんのカウンセリングセールスに舌を巻きつつこちらも購入。よって今日の慣らし山行は楽しみなのである。 本日の天気予報は快晴であったが、これから登る瑞牆山を見上げると何やらガスが出てきた。 そのうち晴れるだろうと準備を整えて6:45に駐車場をスタート。駐車場は整備されてかなり広く綺麗なトイレもありお勧めである。 駐車場の上は芝生広場で下はキャンプ場となっている。 最初は舗装された林道を歩いていく。 カラマツの黄葉が綺麗だ。 ゆっくり歩いて30分で林道の終点に到着。ここにも10台ほど駐車スペースがある。 ここからが登山道となる。 綺麗な紅葉を眺めながら沢沿いをゆっくりと歩いていく。 大きな岩壁を見上げたりしながら歩いていくが最初のうちはなだらかな登山道である。 沢に下りて行き沢沿いを歩き渡渉する所は整備された木橋を歩く。 沢沿いの右岸は変わった岩峰が続く。 何度か木橋を渡って沢を横切る。 不動滝には8:17に到着。林道終点から50分と書いてあったが60分掛かっている。写真撮影などの時間を除けばだいたい時間通りだと思う。 ここにはちょっとしたベンチもあり小休憩。ここから一旦沢から外れて登っていく。沢を見下ろすと黄葉したカラマツの幼木がいい感じである。 この辺りから大きな岩が登山道に出てくる。 そして沢を渡渉する。 夫婦岩と名付けられた岩が出てくる。 関西人としては夫婦岩と言えば伊勢二見ヶ浦を思い出してしまう。(笑) ここからは岩場の入り混じった登りがきつくなる。 この山はシャクナゲが多い事で有名だが、この辺りから本当にシャクナゲだらけで初夏の季節にも是非来て見たいと思う。息を弾ませながら急登を上がると途中に「ししくい坂 頑張って」の看板が・・ シャクナゲだらけの登山道に矢立岩の案内が出てきた。 これの事かな? そして木の枝に支えられた大岩(笑) 洒落が効いていますね。 名前のついた奇岩が色々と現れてくる、これは王冠岩の名前が付いていた。 そしてここからは沢から離れて岩場の急登になる。 どこをどう通れば???岩の間を進んでいきます。 この様な登山道で歩き難い。下りの膝痛を緩和するために最近はWストックを使っているがこういう所では結構邪魔である。 そして天気は良くなるどころかこの辺りで無情にも雨が降り出し、山頂まであと10分の分岐に出た時にはレインウェアを着込む人も。 そして山頂に向かう登山道は、瑞牆山荘登山口から登ってきた人と合流し(圧倒的にこちらからの人が多い)既に下山を始める人も居り渋滞が出来る。 山頂には10:16に到着。360度ガスに包まれた真っ白い世界で眺望を楽しみにしてきたので残念無念である。 それにしても人気の山だけに人の多さにはちょっと辟易してしまう。 ここで弁当を食べて天候回復を待つ事も考えたが、人の多さに躊躇して結局小休憩を摂っただけで下山する事にした。本来ならこの様に富士山が見える筈だったのだが本当に残念。 富士見平方面へ下っていくが、岩場の急傾斜で慎重に足場を選んで下っていく。 そして続々と登ってくる登山者にも道を譲らなければならないので結構時間が掛かる。 下山開始から1時間強で桃太郎岩に到着。 圧倒される巨大な岩が真っ二つに割れている。 この先に天鳥川があり腰を降ろせる河原やベンチもあり、絶好の休憩スポットになっていて、ここで昼食にする。30分ほどゆっくりとして天鳥川を渡る。 ここから富士見平まで30分だが登りになる。 富士見平小屋に12:40到着。 テントサイトには色とりどりのテントが張ってあり紅葉とも不思議とマッチしている。 ここでは休憩せずにそのまま周回ルートに向けて下っていく。ミズナラの黄葉が綺麗だ。 周回ルートへの入口は判り難く、この指導標の林道方向に入るので見落とし注意だ。 林道終点には何台か車が停まっているが、これは小屋関係者の物だと思われる。 気持のよい林道を歩いていくとこれまた見落としやすい指導標がありこれもみずがき林道方面に入っていく。 ここからは山の中を緩いアップダウンして進むのだが、この辺りの紅葉が素晴らしかった。 そしてここもシャクナゲの木が多い。 周回ルートを歩く方は少ないようで、先程までの混雑とは隔絶の感がある静かな山歩きが出来る。そして素晴らしい紅葉・黄葉で何度も足が止まる。 静か過ぎて熊が出てこないか不安になりつつ足を進めると思わずギョッとするものに遭遇。立派な角を蓄えた雄鹿が無残な姿で横たわっていたのだ。臀部に引き裂かれたような裂傷があり息絶えていたのだが、まさかと思うが熊にやられたとしか説明が付かないような状況だ。余りにも酷いので写真はその部分を写さずに掲載する。 ツキノワグマが鹿を襲うとは信じがたいが、ネットで検索するとあり得る事らしい。そしてツキノワグマは木の実の食事をする大きなミズナラやブナの木は決まっていてこの近くにまだ居るのかもと思うと怖くなり、鈴を鳴らしまくって急いで下山する。 そして天候は急回復し、カラマツ林の間から岩峰が覗き見えるようになってきた。 かなり下って来ると指導標が出てきて、芝生広場に向かう。 ここを曲がって少し下ると素晴らしい景色が待っていた。 どんどんと下って天鳥川を渡る。 この指導標が判り難く、芝生広場にはどちらでも行ける様だが、楽そうなみずがき林道・芝生広場の方に進む。 一度間違えて舗装林道の方に出てしまったが、再度森に入り13:49駐車場の上にある芝生広場に到着。 芝生広場から瑞牆山を振り返る。 本日のルート9.6km7時間8分の行動時間であった。 帰りは楽しみにしていた世界最高濃度のラジウム泉増富鉱泉に向かう。瑞牆山荘の前を通ると凄い数の車で駐車場に停めきれない車の路上駐車の列が延々と続いていた。 そして問題のラジウム泉であるが、上から下っていくと旅館が何軒かあり、日帰り温泉施設があるのかどうか判らなかったのでそのうちの1軒に入り、入浴だけ出来るか聞いて見ると土曜日は14時を回ると宿泊者専用なのだがまぁいいでしょうと800円で入浴をさせてもらう。 フロントで入浴方法のレクチャーを受けた通りまずは身体を綺麗に洗って、熱い方の普通の風呂に入る。温まったところで37度しかない茶色のラジウム泉に入る。入った瞬間は冷たく感じるほどであるが、10分も浸かっているとポカポカしてくるから不思議だ。この入浴方法を3度繰り返しポカポカに温まって帰路に就く。 そうすると少し下った所に日帰り温泉施設増富の湯があり、先程の旅館の対応がおかしかったのも納得。ちょっと変わった客と思われた様だった。ちょっと厚かましい客で恥ずかしい思いをしたが、結果的には空いていてゆっくりと出来たのでそれはそれで良かったと思う。
by hawks-oh-muku
| 2012-11-05 23:40
| 山梨の山
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Comments(4)
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段平
at 2012-11-06 08:12
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関東の山は良い所が一杯ですね。
毎回何処へ行こうか調べるだけでも楽しいでしょうね。 登山靴も良いですね、私の靴は安物です。 履き心地教えて下さい。
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hawks-oh-muku at 2012-11-07 21:56
段平様こんばんは。
関東の山は広範囲でちょっと遠出をすれば良い山が沢山あるのですが、残念ながら近くに山がないのが辛い所です。 こちらに来て買った山と高原地図は13・14・16・17・19・20・21・23・26・28・30・31・32と13冊! そのうち30と32はまだ行った事がありません(笑) 仰るとおり色々調べて考えるだけでも楽しいです。 登山靴ですが、非常に快適でこのデビュー日も10km弱歩きましたが、 全く痛くならず履きなれた靴のようでした。
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産六
at 2012-11-08 13:42
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スッキリ目覚めて朝食・トイレ・歯磨きとテンポよく車中前泊に慣れられて
行動範囲が広くなると、関東は山の宝庫ですね。 瑞牆山:2,230mですか。やはりスケールが違います。 おNEWの登山靴の調子も良さそうで、紅葉の世界から冬の世界へと これからも楽しみは尽きませんね。 道路で車と衝突した鹿は見たことがありますが、ゾッとしない光景です。 まだ襲われて間が経ってないみたいに色艶いいですねー。
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hawks-oh-muku at 2012-11-08 21:25
産六様こんばんは。
最初は高速代節約が目的だったのですが、渋滞回避や様々な要件から車中泊が定番になりました。 また最近は下山時に膝が痛んだりする事で時間が掛かるので、早朝出発は必須になり、 前日から出掛ける事が多くなりました。 鹿は本当にびっくりしました。本当にまだ痛んでなくてそれほど時間が経っていない感じでした。 登山靴の調子は良いのですが、冬の季節が問題なのです。私の技術で行ける山は限定される上、 登山口までのアクセスの問題もあり悩ましいところです。ホント近くに金剛山の様な山が欲しいです。
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