アカヤシオ咲く赤城山(駒ケ岳・黒檜山)

2011年5月14日(土) 赤城山 駒ケ岳登山口9:44→稜線出合10:17→駒ケ岳10:29→大タルミ10:41→水沼分岐11:08→黒檜大神石碑11:11→黒檜山山頂11:15→北端展望ポイント11:22(昼食休憩)→黒檜山登山道分岐11:57→黒檜山登山口12:43→駒ケ岳登山口12:58
累積標高差+-525m

鳥居峠13:07→篭山アカヤシオ散策13:22→ケーブル跡階段13:25→水場手前分岐13:34→アカヤシオ・シャクナゲの森独り占め散策→林道分岐14:02→鳥居峠14:07
累積標高差+-120m

5月に入り仕事の都合と天候に恵まれず、4月24日から2週連続で山に行けず久し振りの山歩きとなってしまった。当初行ってみようと思っていた山は奥多摩にあったのだが、時期がずれてしまいツツジの季節となってきた。こうなるとアカヤシオを外す手は無く、この季節に行こうと決めていた赤城山へ登る事にしたのだ。赤城山のアカヤシオを知ったのは、筑波山を登る為に購入した山と高原の地図⑳「赤城・皇海・筑波」の付録ガイドを呼んで初めて知る事になったのである。ピンク色のアカヤシオ群生の写真には「赤城山はアカヤシオで山の斜面がピンク色に染まる」とコメントがあり、更にアカヤシオの別名にアカギツツジとある位有名である事を知っていつか行きたいと思っていたのである。
しかし問題は登山口までが遠い!と言う一点のみである。高速を目一杯利用したとしても片道3時間半は掛かりそうである。今までここまで遠い山行は九州に赴任していた最後の頃の2009年2月に福岡から熊本五木村近くの仰烏帽子山に福寿草を愛でに言って以来の事である。この遠さから最初は候補にも無かったのであるが、アカヤシオに誘われて思い切って行く事にしたのだ。
ところで赤城山は日本百名山の一つに名を連ねる名峰であるが、赤城山と言う山は存在しない。しかし百名山にはこう言った例は多く、大峯山や霧島山なども同じくいくつかのピークの山塊や連山の事を指しているのだが、便宜上その中の最高峰を百名山としている場合が多いようだ。大峯山であれば八経ヶ岳、霧島山であれば韓国岳となっている様だが、関西で一般的に大峯山と言えば山上ヶ岳の事を指している事が多く他県からの登山者は混乱を招いている様でもある。
百名山以外でも馴染みのある金剛山にしても金剛山と言うピークはないし、六甲山も六甲山と言う名前のピークは無いのでこう言った例は多いのかもしれない。
話は少し逸れてしまったが、赤城山の最高峰は黒檜山で標高は1827.6mであり結構高い山である。しかし登山口が既に1360mあるので標高差はそれ程でもない。さてどうなる事やら・・・・・。
登山口まで遠いので出来るだけ早く出たかったが、仕事より早く起きるのも辛いものがあり、結局いつもの出勤時と同じ5時に起床。朝食を摂り準備を整えて6時前に千葉の自宅を出発。
一之江から首都高に乗って都心を抜け美女木JCTから外環道に入り大泉JCTから更に関越自動車道に入る。関越道は渋滞の多い事で有名だが、この時間で既に6kmの渋滞が出来ていた。しかし自然渋滞なのでノロノロながら車は進んで、15分弱で渋滞を抜ける。途中SAで休憩を摂りつつ、もう一度渋滞にも巻き込まれるが前方に榛名山の特徴のある山容が見えてきたら前橋ICまではもうすぐである。
前橋ICで一般道に下りて、ここから更に1時間以上も下道を走らねばならない。一般道に降りてからも要所要所に赤城山の案内が出ており、間違うことなく前橋市内を抜けて後は赤城山まで一本道の道路となる。やがて道路に大きな赤鳥居が現れここから先は赤城山自体が山岳宗教の神体にあたるのだろうか?
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大きな山も見えてきた、赤城山の一部である。
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道は山岳道路となりぐんぐんと標高を上げていく。標高1000mの標識があるところ辺りで工事があり対面通行の工事用信号待ちとなる。周りには既にアカヤシオの花が見られ信号待ちの間に車から写真を撮影する。
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標高1300m位に設置してあった電光掲示の温度計は13度となっておりこの分だと山頂付近は10度以下だろう。前述のガイド本によると登山道自体は危険箇所も無く1時間半程度で登れるが、天候が悪化すると環境は非常に厳しくなるので天候・気象状況には注意が必要だと記されていた。今日は幸い天気は良い、この程度の気温は十分想定の範囲内でザックの中には冬装備だって抜かりは無い。
そうこうしているうちに大沼湖沿いに駒ケ岳・黒檜山登山口が現れる。当初はもう少し先の黒檜山登山口から登る予定だったが、無料の駐車場もすぐ横にあったのでここに車を停めてここから登る事にした。
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登り始めると回りは白樺林の中で今まで登った事のあるどの山とも違う雰囲気で気分が高揚する。振り返ると白樺林越しに大沼湖が見えている。
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やがて大峯の大普賢岳を彷彿とさせる鉄階段が現れる。
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距離は短いのだが、その分急登で一気に高度を稼ぐので勝負は早そうだ。
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しかし至る所に「熊出没注意」の注意書きがあり一抹の不安を感じる。
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再び長い鉄階段が現れる。
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ここを登りきれば稜線は近い。
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登山口から30分ほどの一気登りで稜線に出合う。
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青空の下気持ちよい稜線漫歩である。
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高い木がなくなり展望が広がる。
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気持ちよく歩いて目を前に移すと、駒ケ岳のピークと奥には黒檜山もどっしりとした山容を見せている。
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大ガレがあり覗き込むとアカヤシオは遅れているようで咲いているのは眼下の山肌である。
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アカヤシオの群落を眼下に見て、これは降りてから再度あの辺りを散策するしかない!と思いながら歩を進め10:29駒ケ岳に到着。登山口から1時間も掛かっていない。
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休憩するほど疲れてもいないので写真を撮っただけで素通りし黒檜山への鞍部に向けて下っていく。
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「白樺~♪青空♪南~風♪」思わず北国の春を口ずさんでしまう景色である(笑)
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日陰には残雪があり標高の高さを実感する。
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黒檜山がだんだん近づいて来た。登り返しは結構キツそうである。
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鞍部である大タルミにでる。距離は800m、標高差は220mとの事なので見た目より大した事ないか?
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でも見た目は大した事ありそう。
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実際水平距離800mで標高差220mは結構な急登であった。
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山頂手前の花見ヶ原方面への分岐を過ぎる。
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更に進むと山頂と間違えそうな黒檜大神の石碑の場所。山頂はこのすぐ先である。
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黒檜山登山口からの登山道が合流してくる。帰りはここから下山予定。
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分岐から2分で赤城山主峰の黒檜山山頂に到着。
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主峰でありながら一等三角点ではなく三等三角点である。
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大勢の方がここで昼食休憩中であるが、大展望が得られるのはここからもう少し先に歩いた所と地図に書いてあったので更に先へ進む。5分ほどで大展望の場所に出る。今日はここで昼食休憩とする。
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目の前にはどーんと雪を抱いた武尊山が聳え立つ。
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その左奥には谷川岳。こちらは真っ白で完全な雪山である。
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この景色がおかずになり単なるコンビニ弁当は豪華なランチに格上げされる。やっぱり山の上で食べる弁当は何を食っても旨いのだ。眼下には大沼湖が広がりその遠い先には榛名山の独特な山容も望める。
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さて時間は12時前、今日の最大の目当てであるアカヤシオはまだ目にしていない。先程眼下で目にした群落は地図で確認し大体の見当はついている。一旦下山してから行く事になるので黒檜山登山道を下っていく。火山帯の山らしく大きなゴロタ石が転がる歩き難い道を下っていく。
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急な下りをこなして一気に高度を下げる。
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40分で標高差450mを下って登山口に到着。
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この道は急であり歩き難く膝に優しくない。登りは急登できついかも知れないが、登りで使った方が良い道である。ここからは大沼湖沿いに道路を歩いて15分で駐車地に戻ってきた。ここから車で鳥居峠に向かう。鳥居峠の駐車場に車を停めるとすぐ近くの山にアカヤシオが沢山咲いているので、まずは少々藪気味の中を分け入る。湿原帯の覚満淵のすぐ上にある篭山を散策する。漸くお目当てのアカヤシオである。
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10分ほど散策し駐車場に一旦戻り散策した山を振り返る。
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更に駒ケ岳手前から見た本当の群落へ向かう。800段の一直線に伸びる石段を転げる様に降りていく。
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10分ほど下って右に入っていく道を見つける。この道に違いない。
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沢を横切って進んでいく。
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振り返ると篭山の山肌にアカヤシオの群落が見られる。
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更に森の中を登り返して進んでいくとアカヤシオが現れる。
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まだ蕾であるがシャクナゲも出てくる。
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いよいよ核心部を探し出し突入する。満開のアカヤシオに思わずニンマリである。
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右を向いても左を向いてもアカヤシオに囲まれた贅沢な空間に身を置き時間の経つのも忘れてしまいそうであった。今日はこれで十分満足で、3時間半掛けてきた甲斐があったと言うものである。さて鳥居峠まで登り返そう。気持の良い静かな森の中を歩いていく。
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帰りの森の中にもアカヤシオが間近に見られて嬉しい限りである。
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周回して登り返すと林道に出た。
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林道の脇には山菜が一杯芽吹いている。
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単身赴任暦8年3ヶ月で料理はお手の物であるが、さすがに山菜をあく抜きしてまで料理をする気はなく横目で見るだけで通り過ぎて駐車場に戻ってきた。約1時間の散策であった。
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さぁこれから3時間半の長い道のりを帰る事にしよう。しかしその前に山歩きの後のお楽しみ!温泉を探す。来る途中に目を付けていた前橋市内に戻る少し手前にある富士見温泉に立ち寄っていく。
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3時間以内500円で十分満足出来る温泉であった。しかし平日休みに慣れきっていた私にとって温泉の混雑振りには少々閉口してしまう。しかしこれにも慣れていかなければならないのかなぁと思う。それともう一つ残念だったのは露天風呂が震災の影響で使えなくなっていた事。震災の影響で節電が必須となり電車の間引き運転も、空調が効いていない満員電車にもうんざりしていますが、関東ではこんな所にも震災の影響は残っています。復興に向けてまだまだ長い時間が掛かりそうで露天風呂が無い位で贅沢は言っていられないと自分に言い聞かせ長い帰路に就いた。
by hawks-oh-muku | 2011-05-14 23:47 | 群馬の山 | Trackback | Comments(10)
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Commented by 産六 at 2011-05-21 15:06 x
片道3時間半(渋滞のおまけ付き)、大変お疲れさまでした。満開のアカヤシオの群落の中の独り占め散策という贅沢があれば疲れも何もかも吹っ飛ぶというものですね。

赤城山なんて地名だけは馴染みがあってもその実態はまったく知りませんでしたが、この機会にいい勉強になります。百名山でもやろうと思わない限り関東の山のことは見ませんものね。
Commented by かず at 2011-05-21 17:36 x
赤城山は有名な山なので名前だけ知っていますが、アカヤシオが凄いですね
方道3時間半を日帰りで!恐れ入りました、それだけの値打ちがありましたねアカヤシオの綺麗さに?谷川岳はまだ冬のように雪がありますね、
Commented by yas94086 at 2011-05-22 11:15 x
私は画面を見ながらの独り言が多いことを自覚しています。仕事中でもメールを読みながら「すごい。なにこれ...あかんやん...」などなど、感情を出してしまいます。
私にとってはhawksさんの記録を読ませてもらうことは擬似登山で、すごい楽しみですが、今回も何度「すごい、ええなあー」を一人で連発したことか。馬ノ鞍峰とは異なり、私が赤城山に登れるチャンスはないと思いますが、「俺も登ってみたい!」と思いますね。
これからも楽しみにさせていただいております。

それにしても階段は多かったですね。
Commented by hawks-oh-muku at 2011-05-22 23:05
産六様こんばんは。
片道3時間半が日帰りの限界かと思いますが、今まで全く射程外だった山が射程内に入ったのでついつい出掛けてしまいます。
ちょっと足を延ばせば射程圏内の山が多くて悩ましいところです。
前夜車中伯してでも行きたいと思う山もいくつか候補に上がって来ましたが、疲れも吹っ飛ぶと思うのはのは気持ちだけで身体は正直です。
よって程ほどにしておきたいと思います。(笑)
Commented by hawks-oh-muku at 2011-05-22 23:08
かず様こんばんは。
国定忠治の台詞で有名な赤城山ですが、ちょっと遠かったです。
もっと欲張りなコースも考えましたが、往復距離を考えて少し楽な山歩きでした。
でもアカヤシオが堪能できたのは収穫でした。
Commented by hawks-oh-muku at 2011-05-22 23:15
yas94086様こんばんは。
お楽しみ頂き有難うございます。私も関東の山に登る日が来るとは思いもしませんでしたが、
辞令は突然やってくるのサラリーマンの宿命で望外にも登る機会を得ましたので、当分はこのチャンスを活かして楽しみたいと思っています。
Commented by tonbo_no_me at 2011-05-23 23:10
大昔・・・
百名山を目指す先輩二人に保護されて、
赤城山と武尊山を登った記録はありますが、残念ながら記憶がまったくない。

証拠となる写真は、未整理でほったらかし。(散逸!)
「ひとりぼっちの日本百名山」 佐古 清隆 著(山と渓谷社)の本にチェックが入っていたので
ほんまに登ったかどうか四半世紀過ぎて先輩に確認したところ、先輩はアルバムをめくって確認。
「確かに登ってるよ!」とのこと。

 しかし、今回の記事・画像等を見て・・・「これを自分の記憶」にしてしまおう!と考えた。
「右を向いても左を向いてもアカヤシオに囲まれた贅沢な空間」・・・たまりませんです。
 これからお酒を呑んだ場では、この風景を思い出して「赤城山」を語ります。
(「騙り(詐欺)」ではなく「語り」です。すいませんです。お許しを!!)
Commented by hawks-oh-muku at 2011-05-24 20:44
蜻蛉様こんばんは。
四半世紀前とはかなり昔に登られたのですね!
私の拙いレポを記憶に刷り込んで頂けるとは嬉しい限りでございます。

私は積極的に百名山を登ろうとは思ってはいなかったのですが、関東では日帰りで狙える山も結構ありますので、
この際登れる所は登っておこうかとも思い始めました。
Commented by おの@あびこ at 2011-05-27 01:19 x
最近どたばたしておりまして、とんと御無沙汰でした。
赤城山。立派な山容ですね。
新緑の芽吹きが比較的遅いせいか
(もしくはこの時期に葉っぱのつかない木ばっかりなんでしょうかね?)
アカヤシオの赤がいっそう映えているように思います。
うーん、関東の山もいいですね!
Commented by hawks-oh-muku at 2011-05-28 09:36
おの@あびこ様おはようございます。
関東の山は少し足を延ばせばいい所が沢山あるのですが、近くに山が無いのが難点です。
仕事の都合もあるのですが、最近はめっきり回数が減ってしまいました。
今回の赤城山は、ちょっと日帰りの限界かな?と思う距離でしたが、行った甲斐はありました。
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