トリカブト咲くカトラ谷

2010年9月6日 金剛山 さわやかトイレ駐車場10:19→カトラ谷分岐10:49→水場11:21→国見城址11:51→葛木神社12:15→展望台12:38(昼食休憩)→カタクリの道→千早園地ピクニック広場13:21(休憩)→久留野峠14:01→ロープウェイ駅14:20→駐車場14:57
累積標高差+-620m

今年の夏は異常に暑いと思ってはいたが、金曜日に気象庁からこの夏の平均気温は観測史上113年間で最高であったとして「異常気象」のお墨付きが出た。何でも異常気象とは過去30年の平均から大きく突出する気象状況の事らしい。どおりで今までに無い暑さだと思っていたが統計の上でも実証されたわけだ。

しかし暦の上では秋であるが今だ夏は続いており、何と昨日(9/5)は京都の京田辺市でこの夏最高の39.9度を記録した。この夏最高気温と言うことは残暑が暑中を抜いたと言う事で、弟子が師匠を抜いたと言うか分家が本家を抜いたと言うか、兎に角これは残暑を超えたハイパー残暑と言うべきだろう。
そんな中、今日も金剛山へ行って来た。本当はこの夏に行こうと思って未だ果たせていない大峯の釈迦ヶ岳に行こうと思っていたのだが、またしても朝が起きられず、目覚めたのが7時過ぎで大峯は諦めたのである。
9時頃に奈良香芝の自宅を出て山麓線を南に走っていると、大峯の山々が良く見えている。
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香芝市内から大峯の山々がこんなにハッキリと見える事は余り無い。空も雲が高く待ち遠しかった秋の空である。あ~あの山の上に行きたかった!と朝起きられなかったのが悔やまれるも後の祭りである。山麓線を進んでいつもの名柄交差点にある温度表示を見ると32度。やはりまだまだ暑いなぁと思いつつ右折し水越トンネルを潜る。トンネルを抜けていつもなら左折するのであるが今日はそのまま直進してしまった。今日はどのルートから登るかをずっと思案中で単独行の優柔不断さが出てしまうのである。水越側からのルートで思案していたのは石ブテ西谷である。一度行って見ようかと思いつつ登った事が無いので今日に登ってみようかと考えていたが、直前になっても余り意欲が湧いてこない。こう言う気乗りがしない時にリスクの高いルートは止めるのが賢明だと思うとハンドルが切れなかったのだ。
そしてもう一つ行きたいルートはカトラ谷で、そろそろトリカブト(カワチブシ)が咲いているのではないかと気になっていたのだ。最近カトラ谷へは青崩・セト経由を使っているが、この暑さで無理は禁物であると考えた。それと帰りに寄りたい所もあって久し振りに千早側から普通にカトラ谷を登る事にしたのである。千早登山口を目指して車を進めると昨日の夕立のせいか空気がひんやりしている。最後のトンネル分岐の温度表示は何と25度。山頂はもっと涼しい筈でちょっと嬉しい気分になった。
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千早側から登るときにいつも停めるさわやかトイレのある駐車場に車を停めて準備を整えて10:19に出発する。今日はカメラのGPS受信状況が良くない。5分位待っても受信を知らせるアンテナマークが立たずに時間をロスするだけなのでそのまま登って行くとまつまさの前にシュカイドウが咲いている。満開のようで岩湧寺のシュカイドウも丁度見頃になっているだろう。
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久し振りの千早登山口からカトラ谷への道であるが、舗装路歩きは苦手である。それでも色々な花が咲いているので観察しながらゆっくりと歩いていく。フシグロセンノウとツユクサが咲いている。
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昨年と同じ場所にスズメバチが巣を作っている。巣の周りにはスズメバチの姿も多く見られて足早に通り過ぎた。スズメバチが凶暴化し人を襲うのはこれから秋のシーズンである。ここを通られる方は十分注意が必要だ。
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今日も葛の花が沢山咲いている。今がピークのようで来る途中の道路脇にも多く見られた。
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それとゲンノショウコはあちらこちらに咲いている。
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ツリフネソウも沢山咲き出している。
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今年初のアキギリも沢山見られた。
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ヤマホトトギスもいっぱい咲いている。
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今年遅れていたオタカラコウも漸く咲き出している。
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ゆっくり歩いてカトラ分岐まで約30分も掛かってしまった。
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左側の長谷林道の入口を見ると、綺麗な花が沢山。これはアレチヌスブトハギかな?
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ツリフネソウは群生している。
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今年の初め頃に工事をしていた黒栂谷の堰堤は、自然に配慮した木と石積みの堰堤である。耐久性とかは良く分からないが、これは自然にマッチしており断然いい。
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カトラ谷に入って行くとヒンヤリして気持ちよい。
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アキギリが咲いていたのできっと咲いていると思ったアキチョウジも今年初めて見つける。
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ムギワラトンボが飛んできて目の前に止まる。
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カトラ谷の危険箇所、梯子場を通過する。
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この時に気付いたが、ナイロンポリ袋の中に長いロープが入っている。万が一のときの救出用に置いてくれている様だ。
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水場に着いて小休憩。温度計を見ると20度ちょっとで涼しくて嬉しい。
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ここの紅葉も楽しみである。
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さて探しもののトリカブト(河内附子)は水場上の堰堤を越えた辺りから見つかった。「やっぱり咲いていた!」狙いが当たってちょっと嬉しい。
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大きなブナの木がある大好きな場所。ここの黄葉も楽しみである。
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最後の急登に掛かるとここにもカワチブシが沢山花をつけていた。
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カトラ谷は最後の急登が胸突き八丁で汗を吹き出しながら登って行く。
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登り切った所に白いゲンノショウコが沢山。白い方が清楚な感じで美しい。
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国見城址には11:51到着。
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今日は見晴らしが良く、関空や淡路島・六甲山が良く見えている。
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少し上にも上がって景色を楽しんで戻ってくると階段脇にツルニンジンを発見。登る時には見落としていたが、結構多く咲いていた。
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回数名札掲示板の温度計は24度。日差しの加減かここは高い表示である。
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時間的にまだ早いのでお昼は展望台にしようと一服だけして葛木神社に向かう。参道に入るとヒンヤリとして明らかに今までと違い秋への季節変わりを感じる事が出来た。昨日の雨で山全体が冷えて日差しを受けない所はそのまま冷気が残っているようだ。そしていつもの様に参拝し裏参道からブナ林へ。
そして大和葛城山の定点観測。今日は見通しが良く生駒山も近く見え、遠くには京都比良の山も見えていた。
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一の鳥居横のミカエリソウの群生地では咲いては居ないが蕾が膨らんでいた。
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ダイトレを歩いて行くと展望台の手前で国有林の伐採工事をしている。どうも崩落があった場所など危険なところを中心に伐採しているようである。丁度お昼時で工事の作業員の方数名がダイトレ横の日陰でシートを敷いてお昼寝中である。こんな人通りの多い場所で寝なくてもいいのにと思いながら静かに通り過ぎて、展望台に到着。フシグロセンノウが固まって咲いていた。
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今日は香芝からも綺麗に見えていた大峯の山々を展望台から見るのを楽しみにしていた。下のベンチにザックを降ろしてカメラ片手に展望台に登る。期待通りの展望で、大峯の山々は勿論の事、高野山方面の護摩壇山などもハッキリと見えていた。
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雲は湧いてきたが、行者還岳から弥山・八経ヶ岳もクッキリ。
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岩湧山も山頂の様子がハッキリと見える。
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高見山も当然良く見えている。
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景色を堪能し、展望台から降りてきてベンチで弁当を食べる。最近は手抜きばかりでコンビニ弁当オンリーで暑いので火も使わないし、コーヒーもなし。コーヒーはピクニック広場の前で缶コーヒーでも買って大峯の山々を見ながらもう一度休憩しようと思いカタクリの道を下ってロープウェイ山上駅の方へ進む。確かフシグロセンノウの群生があったと思ったので少し遠回りをしたのだが、去年見つけた場所は数が減っていて食後の運動量を増やすだけに終わった。山上駅のトイレのところから再度登って行きピクニック広場に進む。ここで缶コーヒーを買って星のミュージアム前のベンチに腰掛けて景色を楽しみながらのんびりする。目の前は飽きる事のない景色である。
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今日の下山ルートは久留野峠からのルートにする。実はダイトレは伏見峠以降歩いたことが無く一度は歩いてみようと思っていたのである。ダイトレに出るとクルマバナが沢山咲いている。
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ススキもかなり伸びてきた。
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伏見峠から未踏のダイトレを進む。
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階段の登り返しが疲れた足には堪える。
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湧出岳が遠くに見える。
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小刻みなアップダウンを繰り返しながら進むと地蔵さんが出てくる。右にも踏み跡があるが、ダイトレを進む。
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この道はヤマジノホトトギスが沢山咲いていた。朝見たヤマホトトギスとの大きな違いは花弁の反りが無い事で、どちらかと言うと反りの無いヤマジノホトトギスのほうが美しいと思う。
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小さなアップダウンを繰り返して久留野峠に到着。いつか紀見峠まで歩いてみたいと思うが車だと無理があるので実現できるかどうか分からない。
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下り始めると荒れていて驚くがすぐ下に舗装の林道が見えていた。この舗装林道は傾斜がキツク歩き難い事この上ない。
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二度とこのルートは歩きたくないなぁと思いながら久留野峠から20分程でロープウェイ駅まで到着。愛想のないルートである。
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ここからは更に退屈な府道歩きで日陰を選んで歩くがアスファルトの照り返しもあって暑い暑い。ババ谷ルート入口にタカサゴユリが咲いていたのがせめてもの救いか。
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更に府道脇にツリガネニンジンも見つけて少しは気も紛れる。
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あと2ヶ月程で美しい紅葉が見られる場所。
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昨年の紅葉と見比べてみるとこんな感じ。(昨年の11/6と11/9の写真)待ち遠しい季節である。
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テクテク歩いて駐車場まで辿り着く。駐車場手前のヤマボウシに実が生って来た。もう少しで真っ赤に色付きそう。
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今日も登りでは大汗を掻いての山行だったが、日陰では涼しくやっと秋を感じる事が出来た一日だった。そして今日はこの後寄り道したかった場所に行ってみる。それは千早赤阪村の下赤坂の棚田である。日本棚田百選に選ばれている棚田であるが、稲穂の美しい時期に行って見ようと思っていたのである。車を脇に停めて千早赤阪村立中学へ向かって歩く。案内板も出ている。
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中学校の中を横切り下赤坂城址に到着。
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ここからが展望ポイントである。
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この緑色の稲穂の姿を見ておきたかった。そして黄金色に変わる稲刈り前にも訪れてみたいと思っている。ここは結構人気スポットで多くの人が訪れるようで注意書きの看板も設置されている。
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幾つかのハイキングコースもあるようだが今日は時間も余り無いので少しだけの散策で引き上げた。
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後世に残したい日本の風景だが、農家の方々の苦労は大変だろうと思う。宮崎に赴任中、宮崎の坂元棚田で全国棚田サミットが開かれていて見に行った事がある。宮崎の坂元棚田も棚田百選に選ばれているが、後継者が居ない田は小学生や、ボランティアを募ってイベントの様にして田植えをされていた。
宮崎坂元棚田の写真
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その点ここ下赤坂の棚田は良く手入れもされて美しい景観を保っている。四季色々な景観が楽しめると言う事なので(雪が積もった棚田も見事らしい)また金剛山の帰りに訪れたいと思った。
by hawks-oh-muku | 2010-09-06 22:41 | 金剛・葛城山 | Trackback | Comments(4)
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Commented by anikobe at 2010-09-08 10:39 x
hawksさん
こんにちは
いつも、読み応え、見応えのある山歩き紀行文を、今朝は三度読み返させてもらいました。
猛暑に一息ついたような日の山登りで、空気も澄んでいて、見晴るかす景観の素晴らしさを満喫できましたね。
トリカブトをはじめ、沢山の山野草が山で待っていてくれるのは、拝見するほうも嬉しいです。
最も興味の惹かれたのは、赤坂村の棚田でした。
今日にでも行って見たい気持ちです。
車では、中学校まで行けるのでしょうか。
いつも行動を一緒にしている友人が、今入院中ですので、回復した頃に行って見ようと思います。

棚田の美しさ本当に見たいです。
山には登れないですが、車で行く所ならできそうなので、覚えておけば四季を通して何度も、訪れる楽しみができそうな気がします。

今日は小雨に煙って、高見山も大台大峯の山も家から見えません。
登山された日の写真がことさら美しく思えます。
Commented by hawks-oh-muku at 2010-09-08 22:18
anikobe様こんばんは。ご訪問有難うございます。
千早赤阪村の下赤坂棚田ですが、中学校上の下赤坂城址に車を停めるスペースがありました。私は中学校下のバス停脇の広くなったスペースに車を置いて5分ほど歩きましたが、自動車でも上がって行けます。
但し道が狭いのと中学校の中を横切りますのでお気を付けください。(中学校に入っていくので間違えたかと思いますが、ちゃんと校舎の横に下赤坂の棚田の案内板が出ていますので大丈夫です。)
今月下旬ごろには彼岸花も咲き、10月はじめには稲刈りが始まるようです。11月ごろにはライトアップイベントもあるようですが詳細は今のところ不明です。
四季を通じて変化する棚田の様子をカメラに記録するファンも居られる様で、私もこの先何度か訪れて見ようと思っています。
どうぞお気をつけてお出かけください。
Commented by 産六 at 2010-09-09 14:20 x
今頃のカトラ谷も良さそうな雰囲気ですね。ところが週末の天気予報は曇りから雨模様・・・トリカブトの花が見たいので悩むところです。千早赤阪村立中学の横は水越へ向かう時は必ず通るのですが棚田のことは知りませんでした。そういえば、あの辺りの農村風景には心癒される風情があったような。わざわざ飛鳥の稲渕まで行かなくても近場にいいところがあったようですね。あとご存知かもしれませんが、水越からだと森屋の交差点まで行かず道の駅の前を通って道なりに行くと少しだけショートカットできます。

今日は忘れかけていた岩湧寺へ行ってきました。秋海堂は満開でした。岩湧山のススキも大分と穂が伸びてきて、秋を感じる爽やかな日和でした。
Commented by hawks-oh-muku at 2010-09-10 21:49
産六様こんばんは。
今日は良いお天気でしたが、残念ながら奈良には帰れず山歩きは出来ませんでした。
金剛山に咲いていたので岩湧寺のシュカイドウも綺麗なのではないかと思っていましたがやっぱり満開でしたか!ススキの穂も伸びて来た様で、再び出掛けて見たいと思います。情報有難うございます。
日中はまだまだ暑いですが、朝晩は漸く秋の気配を感じられるようになって来ましたね。秋は一番好きな季節です。行きたいところが一杯あってお天気と相談しながら計画的に行きたいと思っています。
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