シュカイドウの咲き始めた岩湧寺から岩湧山

2010/08/20(金) 岩湧山 岩湧の森第一駐車場12:57→いにしえの道→岩湧寺13:15→きゅうさかの道→ダイトレ出合14:03→岩湧山山頂14:16→山頂散策→ダイトレいわわきの道分岐15:14→みはらしの道分岐15:35→みはらしの道→第三駐車場16:08→第一駐車場16:11
累積標高差+-510m

しかし毎日厳しい残暑が続いている。暦の上では立秋も過ぎたので一応残暑と言うのだろうが、残暑と言う表現が全くそぐわない連日の猛暑である。こうも暑いと体調にも影響し身体のだるさを感じてしまう。暑い時こそ高い山の上で涼しい山風を浴びたい所であるが遠出する気力は湧いてこない。近場の山となれば私の場合金剛山か大和葛城山が定番であるが、葛城山は先週登った所なので、丸滝谷から金剛山にでも登ろうと思っていた。
しかし朝目が覚めたのが8時半、エアコンをつけて寝ていたので気だるさが残っており、TVを見ながらソファに寝そべっているとそのままウトウトしてしまい再び目覚めたのが11時過ぎである。この時間からもう丸滝谷もないだろうし、今日はこのままゴロゴロしてしまおうかと甘い考えもよぎる。しかしこのままゴロゴロすれば身体にはもっと良くないに違いない。そこで色々と思案していたが、ふと岩湧山を思い付く。
そうだ、そろそろ岩湧寺のシュカイドウがそろそろ咲き始めているのではないだろうか?春先に何年か振りに山焼きをしたと聞く山頂の茅場の状況も気になっていて、ススキはどんな状況だろうか?と思ったら気持ちはすぐに切替り早速準備に取り掛かり、遅い朝食兼昼食を摂って自宅を出る。しかし時刻は既に12時前で気は焦る。
山は早立ちの原則の反省を先週したばかりであるが、全く活かされていないと自分に呆れながら車を走らせる。
香芝よりどんづる峯を抜けて太子町に入り富田林から外環に出る。外環を河内長野方面に走らせて河内長野の上原町交差点を左折し371号線に入る。閑静な住宅街を抜けたところで左の側道に入り加賀田方面へ右折し岩湧の森を目指す。道は細くなるがスムーズに進んで自宅から約1時間で岩湧の森第一駐車場に車を滑り込ませる事が出来た。
思い返してみると岩湧山は久し振りで、昨年の11/27に南葛城山と合わせて登って以来である。あの時は紅葉がとても綺麗だった。シュカイドウを見に来たのは昨年の9/25の事で、その時はシュカイドウも終盤であったが見事な群落に感動と共に驚きすら覚えた。少し早い様な気もするが今日はどうだろうかと思いつつ準備を整えてギリギリ13時前に出発である。
ふと見ると駐車場の奥にヤブランが咲いていた。幸先良し。
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いにしえの道に入って行くと日陰になり暑さも少し和らぐ。
少し進むとシュカイドウが早くも姿を現す。時期的に少し早いと思っていたが狙い通り咲いていたのでちょっと嬉しい。
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すぐに長寿水があり、冷たい水に「しろくまの気持ち」と言う首に巻く熱中症対策グッズを浸ける。5分程浸すと水を吸って膨らんできたので水を切って首に巻く。ヒンヤリとして気持ちいい。ここからは岩湧寺まで石段の道を歩く。
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いにしえの道に入ってから5分程で行者の滝に到着。
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道沿いにヌスビトハギが咲いている。
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ミズヒキも咲いているが写真で撮るのは難しく、ピンボケでボツである。さて急になった石段を越えると岩湧寺の下にあるシュカイドウの群生地である。
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咲いているには咲いているが、やはり時期にはまだ早く一面ピンクの絨毯とまでは行かない。見頃はやはり9月上旬か中旬頃だろうか。
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名勝岩湧寺に到着。杉の大木があり心改まる厳粛な雰囲気が漂っている。
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岩湧寺を抜けて登山口には13:19に到着。時間が遅いので一番早いきゅうさかの道で登る事にした。
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ここにもヌスビトハギが綺麗に咲いている。
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きゅうさかの道はその名の通り急斜面の階段が多く息を弾ませて登ると展望が開けてきて一徳坊山方面が見渡せる。
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汗を噴出しながら登って行くとシコクママコナが咲いていて清涼剤となる。
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尾根道なので暑いのは暑いのだが、やはり山道は木々が直射日光を遮ってくれるので平地と較べるとヒンヤリしていて気持ちいい。特にこの道は自然林が美しく気分的にも快適である。
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ゆっくり登って登山口から40分程でダイトレに合流。既に汗びっしょりでやれやれである。
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東峰から岩湧山山頂の鞍部にあるトイレまで来ると、林道の工事をしているみたいでユンボが停めてあり少し興醒めである。
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茅場の入口、あと少しで山頂である。
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昨年気が付かなかった新しい看板が設置されている。ふるさと文化財の森として文化庁が建てた様だ。
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大体、山の中に入ると縦割り行政の縮図を感じるときがある。名勝と名が付く標石は文部科学省、近畿自然歩道・東海自然歩道など歩道を整備し管轄しているのは環境省、植林や林道は林野庁、少し大きい林道は国土交通省と複雑に入り組み、それぞれが予算を要求し税金を使っている。日本滝百選は環境省と林野庁が絡んで外郭団体が認定しているし、森の巨人達と言う全国の森の中にある巨木を認定しているのは林野庁。認定し看板の設置はするが、その後予算が付かなければほったらかし状態で俗に言うお役所仕事そのものである。
文化財の森とは何かと思って調べてみると、国宝や重要文化財などを修復し後世に伝えていく為に必要な木材・檜皮・茅・漆などの資材の確保が必要で、文化財建造物の保存に必要な資材の供給林などをふるさと文化財の森として設定し推進啓発事業を行うとある。岩湧山の茅場は大変貴重で、茅葺屋根の葺き替えには無くてはならないものであるから認定自体は何の異論も無いだろう。また、この文化庁の考え自体は素晴らしい事であるし間違いは無い。ただ認定が税金の無駄遣いになら無い様にして欲しいと願うばかりである。
そんな事を思いながら登って行くと、シラヤマギクとマルバハギが一杯咲いている。
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コオニユリは遠くからでもオレンジ色が目立って良く分かり、沢山咲いていた。
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そしてハバヤマボクチも。
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(ハバヤマボクチは漢字で書くと「葉場山火口」となり葉場山とは草刈場のある山の意味で火口(ホクチ)は葉の裏に生えている白い綿毛の乾かしたものを火打石から火を移し取るものに用いた事から付いた由来だそうでキク科の植物大阪府では数が少なくなっている様である。)
今日は晴れているが雲は多く霞んで遠望は利かない。それでも岩湧山は大阪側の展望は素晴らしく、パノラマ撮影をしてみる。
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三角点のある岩湧山山頂はダイトレの通り道にある。その先に休憩に適した広場があるので先へ進む。
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白い花が目立っているのは、シシウドである。
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山頂広場にあるもう一つの岩湧山山頂表示の石柱にキンミズヒキが咲いている。
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ここからの展望も素晴らしいが、霞んでいて関空も全く見えない。
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カワラナデシコの群生にはアゲハチョウがやって来た。
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ベンチにザックを下ろして草原散策に出かける。
滝畑側に降りていく、あと一月もすればススキの穂も伸びて秋らしい景色に変わるのだろうが、今の季節は美しい緑の絨毯である。
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シシウドは今がピークか本当に沢山咲いている。
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ナンバンギセルを探して歩いていくが、ナンバンギセルは見つからない。代わりにオミナエシを発見。
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ほんの一部だけススキの穂が伸びている。
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更に進むとキキョウがポツポツと咲いている。自生のキキョウも数が減り準絶滅危惧種である。(栽培種の切花は幾らでも見かけるが)
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南葛城山を含めてパノラマに収める。
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ベンチのあるところまで降りてきたが、散策はここで止めて登り返す。
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山頂に登り返して少し休憩を摂りベンチに置いたザックを担いで来た道を下りに掛かる。登りと下りでは視線が違うのか登りで目に付かなかった花を見つける事が良くあるので、再度ナンバンギセルを探しにススキの中に付いた獣道のような所に分け入っていく。しかしナンバンギセルは見つける事が出来なかったが、オトコエシを見つける。
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そして思いがけずオミナエシが群生している場所もあった。
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立派なトイレのある鞍部まで戻ってきて東峰を登り返す。
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山のトイレも事業仕分けの対象になり今問題になっている。ここのトイレは河内長野市商工観光課が管轄しているものだが、最先端の循環式トイレで非常に優れた綺麗なトイレであり、本当に有り難い設備である。中高年の登山ブームで登山人口が増加し、環境汚染の観点から山のトイレの整備も切実な問題であり国からの補助で建設や建替えが行われていたが、例の事業仕分けでバッサリと打ち切られた。受益者負担でやるべきとの事らしい。ここのトイレは現在無料であるが今後の運営費を考えると有料にせざるを得ないと思う。受益者負担で有料化は大いに賛成である。しかし、現在各地にある古い垂れ流しトイレは環境に悪く最新式に立替が必要だと思う。山の上だけに建設費は高額になるのだろうが、環境省は他のムダを省いてでも設置すべきは設置し、受益者負担を謳うのであれば、寄付を募ったり募金を呼びかけるのも良いし、有料化すれば良いと思う。
増加する登山人口で富士山の環境破壊は悲惨な状況らしいがトイレの問題も大きいと聞く。(富士山の天然水なるものもその内垂れ流しにより大腸菌が検出されなければ良いが・・・)最低限の環境整備をしなければ自然は守れないと思うので民主党政権は今一度再考して欲しいものだ。(その前に登山者のモラルマナーを何とかすべきと言うご意見は至極最もな事で我が身を正す事もいつも肝に銘じている・・・)
さてグダグダと文句を言っても仕方ないのでサクサクとダイトレを進む。下りのルートはダイトレを紀見峠方面に進んで、いわわきの道を降りる予定。ダイトレルート特有の階段を下って行くと、ヤマジノホトトギスを一輪発見。
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この花はあまり固まって咲いていないので見落としやすい。一度通り過ぎかけて振り返って確認したものである。
更に進んで行くといわわきの道への分岐の手前でアキノタムラソウが固まって咲いていた。
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そして分岐には15:14に到着。ベンチで少し休憩を摂る。暑くて汗を大量に掻くので熱中症予防には注意しなければならないが、今日はポカリスエットの900mlペットボトルを初めて買ってみた。(いつもは500ml)このサイズはザックのチェストバンドに掛けられるギリギリのサイズで、夏場にはお薦めの商品である。約2本分あるので飲み干して入れ替えする手間が省けるのが一番助かる。(一緒に写っている熱中対策飴でレモン粗塩飴も美味しくてお薦め)
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見苦しい姿を晒すとこんな感じでチェストバンドに取り付ければいつでも飲めるので便利である。(自分撮り、首に巻いているのが「しろくまの気持ち」、黒いポーチはカメラや地図やコンパス、その他小物が入っている言わばドラえもんのポケット。私の場合昼の大休憩以外殆どザックを降ろす事はない。)
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小休憩後いわわきの道を下る。紫色の小さい花が咲いているが名前が良く分からない。
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15分程下るとみはらしの道への分岐が出てくる。
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岩湧の森からのルートで唯一歩いていないのがこのルートなので、予定変更でみはらしの道を下る事にする、自然林が美しく紅葉の時期はとても綺麗だと思う。
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小さなピークを越える為、何度かアップダウンがあるが、振り返るとダイトレの稜線が見える見晴らしの良いルートである。
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かなり下ってくると中腹に岩湧寺も見えてくる。
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栗の実が登山道に転がっている。猛暑とは言えやはり季節は着実に秋に向かっている様だ。
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もうすぐで登山口と言う所でヤブランを見つける。
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16:08第二駐車場のすぐ下にあるみはらしの道登山口に降り立つ。
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ここからは舗装路を歩いて第一駐車場まで少しだけ登って行く。
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第二駐車場にある岩湧の森の案内地図。
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いにしえの道の入口に2台程車が路駐し台車に大きなポリタンクを幾つも積んで長寿水を汲みに来ている。見るからに飲食店関係者ぽいが、店のウリにしているのだろうか?そんな光景を横目に見ながら16:11駐車場に戻ってきた。

夏の暑い中の低山歩きは登り始めるまでの気力と、他の季節以上の体力が必要であるが、低山なりに季節の移り変りを確認する事が出来る上、たっぷりと汗を掻く事が出来るので新陳代謝が活発になり夏バテ防止には持ってこいである。(と自分では思っている。)

今日登った岩湧山、改めて良い山だなぁと思う。さすが岩崎元郎氏の選ぶ新日本百名山に入っているだけの事はある。次はススキの穂が伸びた頃にまた訪れてみたいと思う。
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by hawks-oh-muku | 2010-08-20 21:54 | 金剛・葛城山 | Trackback | Comments(4)
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Commented by 肉まん at 2010-08-22 12:42 x
hawksさん、こんにちは~
お互いにこの猛暑で仕事が大変忙しいですねえ。
本日、福岡の宝満山の正面ルートから登りましたが、今年一番というくらいの大量の汗が頭から額からと吹き出てきました。

まだまだ暑い日が続きそうですが、夏山で大いに汗をかいて、また仕事もがんばりましょう。
Commented by hawks-oh-muku at 2010-08-23 00:23
肉まんさん、こんばんは。毎日ホントに暑いですね。猛暑の百段ガンギは修行の様ですね(笑)汗を掻いた分、悟を開いたんじゃないでしょうか。猛暑で多忙を極めている事だと思います。当方は忙しいだけで、ほどほどが一番かなぁと思います。明日は久々に月曜日も休みなので汗を掻きにどこかの山に行こうと思っています。それではまた!
Commented by 産六 at 2010-08-23 08:21 x
岩湧寺の秋海棠はそろそろかなと思って今週末に行く予定でしたが、来週末辺りがよさそうですね。タイムリーな記事でありがとうございます。岩湧山にもたくさんの花が咲いているものですね。今まではほとんど気付きもしませんでした。(ササユリとススキくらい・・・結局すぐに目につくものしか見えないようで)

自生のキキョウが準絶滅危惧種というのもびっくりしました。栽培種と同じものだと思っていたので軽〜く見過ごしていましたが、無知とは怖いものですねー。
Commented by hawks-oh-muku at 2010-08-23 16:57
産六様こんにちは。携帯からの書き込みです。シュカイドウは咲いてはいましたが、まだまだ密度が薄くまばらな感じでした。今日は三峰山にトリカブトを見に行って来ました。八丁平の草原に紫色のトリカブト、いっぱい咲いていました。詳細は明日中に更新を目指します。
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